内容説明
美術巡りのツアーでオランダのアムステルダムを訪れた杉乃井翔は、飾り窓の黒人女性から歌麿の浮世絵を預けられた。日本の長崎にいる神父のところへ届けてほしいという。その翌日、ツアーの同行客だった女流画家の塩見素乃が殺人死体で発見された。素乃は歌麿の浮世絵に強い興味を抱いていたのだが、事件はそのことと関係があるのか?捜査が進まないまま、歌麿の絵を携えて翔は帰国した。ところが、東京の六本木のマンションで、ツアーで一緒だったもう一人の女性までが殺されてしまう。犯人の目的は何なのか?翔が長崎へ向かうと、そこでも殺人事件が待っていた…。長編旅情ミステリー。
著者等紹介
木谷恭介[コタニキョウスケ]
1927年、大阪生まれ。私立甲陽学園卒。浅草の劇団「新風俗」、「三木トリロー文芸部」などを経て、ルポライターとして活躍。1977年頃より風俗営業の女性を題材とした小説で一躍注目を浴び、その後『赤い霧の殺人行』で旅情ミステリーの分野に進出。近年は宮之原警部が活躍するシリーズが人気を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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