内容説明
それはまったくの巻き添えだった。妻と幼い娘が、アパートの隣室で起きた爆発で命を落としたのだ。しかし、その爆破事件は事故ではなかった。何者かが、その部屋の女性を殺すために爆弾を仕掛けたのだった。男は復讐のために孤独な準備を始めた。そして10年の歳月が経過した。男の準備が整った。邪魔立てする者の喉もとに、男の持つナイフの刃がきらめく…。
著者等紹介
勝目梓[カツメアズサ]
昭和7年、東京に生まれる。さまざまな職業に従事しながら、同人誌「文藝首都」で小説を書く。『マイ・カアニヴァル』で芥川賞、『花を掲げて』で直木賞の各候補になる。昭和49年『寝台の方舟』で小説現代新人賞を受賞し、作家デヴュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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