内容説明
ある晩、岩城英二は田中と名乗る男からの突然の電話に戦慄した。岩城は13年前、婚約者の両親を殺し、その莫大な財産を元手に事業を興し成功していた。事件の秘密を知らない妻と子供とともに恵まれた生活を送る岩城。時効もあと2年に迫っている。そこへ突然の脅迫電話だった。田中と名乗る男は、13年前の事件を詳細に知っていたが、しかし共犯の兄はすでに死んでおり、ほかに誰も事件の真相を知るものはいないはず―いったい田中とは何者なのか?追いつめられた男の悽愴な闘いを描いた傑作ハードサスペンス。
著者等紹介
勝目梓[カツメアズサ]
昭和7年、東京に生まれる。さまざまな職業を経験する間、『文芸首都』の同人となり、小説を書く。芥川賞、直木賞候補にもなり、『寝台の方舟』で小説現代新人賞を受賞し、本格的に作家生活にはいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。




