出版社内容情報
【きっと見つかる、大切なもの。
――実業之日本社文庫GROWからあなたへ。】
少女は親友を殺した。
そして、少女だけが大人になった――。
センセーショナルな事件に潜む「なぜ?」
人の心の闇と謎に迫る《泣ける》衝撃作!!
2004年、未成年による殺人事件が起きた。
ひとりの少女が親友の少女を殺したのだ。
「人を殺してみたかった」
――ショッキングな供述は世間を震撼させるが、
その動機は果たして真実なのか?
全てを失った後、名前を変え普通の女性として社会復帰した「恵」を、
被害者の兄と女性ジャーナリストが追いつめてゆく。
心の闇とその再生をえがく渾身作!
内容説明
2004年、未成年による殺人事件が起きた。ひとりの少女が親友の少女を殺したのだ。「人を殺してみたかった」―ショッキングな供述は世間を震撼させるが、その動機は果たして真実なのか?全てを失った後、名前を変え普通の女性として社会復帰した「恵」を、被害者の兄と女性ジャーナリストが追いつめてゆく。心の闇とその再生をえがく渾身作!
著者等紹介
櫻井千姫[サクライチヒメ]
2008年に書き上げられた代表作『天国までの49日間』は、その後2011年に第5回日本ケータイ小説大賞にて大賞を受賞し、作家デビューを果たす。現在、作家として小説やコラムを執筆し続ける一方で、開運アドバイザーとしても活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うまる
41
少年事件が周りに与える衝撃と、その後の関係者の人生が巧く描かれていて、作品の世界に没頭しました。加害者と被害者遺族の対比だけじゃなくて、自身も多大な影響を受けたジャーナリストの視点がある事が、功を奏していると思います。一歩間違えば第2のメグたんになる所だったけど事なきを得た。では、計画的な犯罪を実行する人としない人、その境界線は何なのか、と考察する所が面白かったです。各年代のエピソードを経て、どちらの心情もわかってくるので、最終章の則夫さんが出てくる所はウルウルでした。まぁ、一番酷いヤツは佳織だと思う。2022/09/17
きくりん
15
読んでいて、ここまで価値観をグラつかせてくる本は久しぶりだった。それに加えて、とても様々なテーマを扱っていて、すごく考えさせられるのは元より、3人の登場人物が、それぞれの主観で話を進めていくので、誰の目線で読むかでだいぶ精神的にダメージがすごくかかると思うので、これから読まれる方、ご購入を考えている方は、心が比較的元気な時に読むことをおすすめします。ですが、色んな方に読んでいただき、感想を語り合いたい傑作だったので、これから読む皆さんの感想を見るのがとても楽しみです。2023/08/28
彩り
9
テーマは面白かったとは思うのですが、個人的には、そこそこ長い割に大切な部分でイマイチ分からないままのことがあったり、ラスト、その先をもう少し描いた方が良かったかな?と思いました。あと今回メインテーマになっていることのひとつに動機があると思うんですが、結果どうであれ、周りの人間や警察や記者等が最初から「必ず周囲の人間や傍観者が納得するような大きな動機があるはずだ」と思い込んでることが、本人の言葉よりも、周り皆がそれを求めているというところが浮き上がって見えるような、少しの違和感、のようなものを感じました。2022/10/10
ねぎねぎぼ
7
すごくありそうな話だった。 程度の差はあれ、作中にあるような中2病状態になるかたはいると思う。そこから犯罪になるかどうかは育ちや精神疾患等色んな要素があるだろう。本当にありそうな話で怖いと思った。 被害者遺族もまた、犯罪者になってしまう可能性これも十分にあると感じた。 普通そうに歩いている家族、そんな方ももと殺人犯やその被害者もいると思うとすごか不思議な気持ちにもなりました。 色々考える感じるところはありましたが、読み物として楽しませていただきました。 ありがとうございます。2023/10/04
こばゆみ
7
11歳で友人を殺してしまった少女と、その周りの人々を描いたお話。長くて内容重くて読むのしんどかったけれど、その割に「この後どうなっちゃうの?」と思う終わり方で不完全燃焼感(^_^;)。命が助かったあとも結局しんどい未来が待ってるだろうな〜…2022/09/30