出版社内容情報
警察学校を卒業し、交番勤務となった粟野は、かつての親友・鈴木がある犯罪の容疑者になったことを知り――人気シリーズ最新刊。
内容説明
六年前、機動捜査隊の辰見らに補導された二人の少年のうち、粟野力也は、警察官になるべく卒業配置の交番勤務中だ。彼は臨場した事件現場近くで、かつての親友・鈴木聖也に遭遇し、その影を追いはじめる。覚醒剤がらみの事件は次々と死を呼び、機捜の刑事たちも真相に迫る。同じ自転車に乗っていた二人の運命が交差する、慟哭のシリーズ第10弾!
著者等紹介
鳴海章[ナルミショウ]
1958年北海道生まれ。日本大学法学部卒業。会社勤務を経て、91年に『ナイト・ダンサー』で第37回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kei302
20
読み続けている警察ものシリーズ。知名度が低いのが残念。 混沌とした町“浅草”が小綺麗に変化してゆく現状を描き切っている。辰見・小沼・稲田と組み合わせを変えながら続いてきたが、中学生だった粟野が遂に警察官に!シリーズ10作目は視点が次々と変わる展開ながらも、よく練られていて大満足。2019/06/30
たーさん
17
今回は小町班長は脇に回りSATから異動してきた本橋さんと再任用制度を利用して機捜に戻ってきた辰見さんがメイン。またシリーズ二作目に初登場しちょくちょく出てきたかつて辰見・小沼コンビに補導された粟野君が新人警察官として登場します。今回扱う事件は覚醒剤の絡んだ殺人事件。この浅草機捜シリーズってラストが切ない話が多いんですよね。一緒に補導された親友の思わぬ再会。粟野君の警察官としての成長ストーリーと親友聖也君の悲しき境遇。ラストの変わり行く浅草と重ねて切ない今回の事件でした。2020/05/10
ブルーノ
10
『浅草機動捜査隊』シリーズ10作目。今回は、以前の作品で補導した少年達のその後の人生と麻薬密売の事件が交差し、辰巳さんと本橋さんが中心となり事件を追う。刑事に復帰した辰巳さんの相変わらずな感じが良かった。警察官になった力弥と少年院を出た聖也のあまりにもかけ離れてしまった立場の中で、苦悩する新米警察官の成長物語としても面白かった。でも、今回は小町さんの出番が少な目だったので次回作での活躍を期待したい。2019/09/14
なお吉
6
小町主人公の物語が読みたかった!2019/06/16
qsan
5
浅草機動捜査隊シリーズです。今回は辰巳と公安から一時的に刑事畑に来ている相方の本橋がメインなので、公安との関係も多少出てきます。捜査一課に行った小沼は顔を出すのですが、小町がほとんど登場しなかったのは残念。2019/06/20