出版社内容情報
自殺とされた母の死に疑問を抱いた少女と共に、浅見光彦は真相解明に乗り出した。美しい瀬戸内の海と島が舞台の旅情ミステリー!
内容説明
村上水軍の流れを汲む名家に育ち、ピアニストを目指す少女・咲枝は、来島海峡大橋から飛び降りた母の死に疑問を抱いている。上京中の咲枝と偶然知り合った浅見光彦もその死に不審を覚えた。しまなみ海道を訪れた光彦は咲枝とともに、真相を求めて調査を開始するが…。美しい瀬戸内の島と海を舞台に浅見光彦の推理が冴える、傑作旅情ミステリー。
著者等紹介
内田康夫[ウチダヤスオ]
コピーライター、CM制作会社社長を経て、1980年『死者の木霊』でデビュー。2007年第11回日本ミステリー文学大賞を受賞。2016年4月、軽井沢に「浅見光彦記念館」がオープンした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヨーコ・オクダ
18
久しぶりの浅見光彦シリーズ。事件に関しては意外とあっさり。ヒロインの亡き母がもうちょっと実家や嫁ぎ先の家でのドロドロに巻き込まれているようなのを想像していたんやけど…。まぁ、巻末の解説にもあるとおり、愛媛県知事から村おこし的な企画で内田センセに執筆の依頼があったらしく、あんまりダークな作品にはできなかったとのこと。しまなみ海道、村上水軍、今治タオル等のネタを盛り込み、まさに、光彦が「旅と歴史」に寄稿しているような描写多し。2017/06/13
まさのり
3
一度は行ってみたいしまなみ海道。咲枝とのコンビが微笑ましかったです。2023/06/24
とまほーく
2
尺の関係か、最初から自殺じゃない説をゴリ押し過ぎの嫌いはあると思う(警察の怠慢への当てつけが酷い)けど、咲枝がもう一人の主人公として良く動くし、物語としては満足感があった。短い中でもよくまとまっていて、最後のピアノ発表会の余韻なんかもめちゃ良かった。浅見光彦シリーズの中でも、特に映像化しやすい作品なのではないかと思った。2025/03/23