出版社内容情報
望まぬ配属、予期せぬ妊娠、離婚…変転の人生を送ったロスジェネ世代キャリア女性の20年を描く。要注目の新鋭が放つ傑作長編!
内容説明
バブル崩壊後の1993年、出版社に就職したひとみの半生は変転の連続だった。不本意な配属、失恋、プロポーズ、予期せぬ妊娠、離婚…。時に家族や友人を裏切ってまで仕事に貪欲であり続けたひとみの20年間を、人と人をつなぐツールの変遷や、移りゆく世相を巧みに織り込んで描き出す。女の狡さと黒い本音全開のこの物語は、あなたの魂を捉えて離さない
著者等紹介
朝比奈あすか[アサヒナアスカ]
1976年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。2000年、ノンフィクション『光さす故郷へ』を刊行。06年、第49回群像新人文学賞受賞作を表題作とする『憂鬱なハスビーン』で小説家としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
59
面白かったです。ひとみのバブル崩壊後、出版社に就職してから編集長になるまでの物語。様々なことが起こる中、常にその時代の風を切って歩くひとみの姿が格好良く見えました。移りゆく景色の中を颯爽と歩けるからなのでしょうね。女性ならではの黒い本音もいいアクセントになていると思います。2020/07/08
ミーコ
58
タイトルからして 主人公はいつも戦ってる素敵な女性・・・と思って読んだら。。。読み終えて解説を読んで、なるほど『女の狡さと黒い本音全開の物語』と…納得。石川ひとみさん この薄っぺらさ好きになれない❢ と思ったのですが、嫌な所って私に似てるかも? りんちゃんが不備で それなのに『あなたのために生きてきたのに、こんなふうに裏切られるなんて、信じられない』の台詞に唖然❗ りんちゃんの心の中の声「あなたがいちばん愛しているのは、いつだって自分だったでしょ?」私に問われている様で ズキッとしました。2016/10/18
ユザキ部長
57
闘う女。この本をどう捉えるか。物語として確かに起伏があり、ままならない現実に右往左往に挫折に妥協。山場を待ってたけどありませんでした。残念。2021/05/04
らむり
53
騙された。既読「プールサイドの彼方」の文庫版だった。。て言いつつ、朝比奈さんの中では、この作品が最高傑作なんだけどw2015/05/20
taiko
51
バブル期に名門女子大入学したひとみは、大学を卒業後、出版社に入社する。恋愛、結婚、育児、離婚、仕事、と、2012年現在まで、ひとみは闘い続ける。ひとみと一緒に、半生を歩んだような気持ちになりました。ほぼ同じ世代を生きてきているので、懐かしいフレーズもたくさん。IT機器の進化、人との繋がり方の変化など、忘れていたことをも思い出しました。最後まで強がるひとみが切ないです。でも、そんなひとみが魅力的なのかもしれません。2016/02/16