内容説明
奇妙な届け物を抱え東奔西走!運び屋のミステリアスな日常。一之瀬英二は「アフターサービスを大切に」をモットーにナマモノ以外なら何でも配達する運び屋だ。ワケありジュエリーケースを某宅のダイニングに、銃とロケットランチャーを港に、マカダミアナッツチョコレートを三人の男たちに―。謎多き依頼人、届け先で待ち受ける思いがけないドラマ、孤独な四十男・一之瀬のつぶやきをユーモアに満ちた筆致で描く連作ミステリー。
著者等紹介
水沢秋生[ミズサワアキオ]
兵庫県生まれ。出版社勤務などを経て、フリーライターに。2011年『ゴールデンラッキービートルの伝説』で第7回新潮エンターテインメント大賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mr.lupin
55
一之瀬英二はナマモノ以外なら何でも運ぶ運び屋。「アフターサービスを大切に」というモットーが笑える。訳ありジュエリーケース、銃とロケットランチャー、マカダミアンナッツチョコ等々、依頼人の元へ届ける。それぞれ登場する人物も味わい深く、ユーモアもあり楽しめた作品であった。シリーズ化されたら是非続編も読んでみたい。 ☆☆☆☆★2019/03/10
Yunemo
36
運び屋=トランスポーター=ジェイソン・ステイサム=カーアクション、このイメージが強すぎました。ちょっと、いやかなり違った雰囲気に少々の戸惑い。でも、作品の組み立てに好感。主人公のいかにも日本人らしい生真面目さ、大人になり切れずに青臭い考えを、ユーモラスに自問自答する人柄に、ある意味惚れの感覚。あくまで日常性を逸脱せずに、荷物の持つトラブル性をなんとなく解決の道へと導いていく。よく考えれば難しい案件なはずなのに、一人問答しながらの行動は、自身の気持ちに入り込んできます。こんな感覚を覚えて読了ですか。2015/02/07
ううち
26
ナマモノ以外はなんでも配達するという『運び屋』の一之瀬英二(仮名)。落ち着いた雰囲気の短編連作で読みやすい。仕事中にこんな仕事をしていて良いものかと葛藤したりボヤいたり。最近、若く明るいイケメン主役がスカッと活躍するような本ばかり読んでいたので、40代で特に目立たなそうな主人公がどんな容貌なのか想像するのも楽しい。続きが読みたいです。2015/09/01
coco夏ko10角
24
ナマモノ以外ならなんでも配達する運び屋・一之瀬英二、六話収録の短編集。一之瀬英二のキャラすごくいいわ。淡々としてるかと思ったら三話でぶっとんだことするし、五話のアフターサービスっぷりとか、六話の人間臭さとか。好きだな~。続編あってもよさそうだけどないのかぁ。2020/06/09
み
23
棚から何となく手にした初読みの作家さん。さくさくと♪ナマモノ以外の運び屋さん、面白くないんだが、余りに淡々と描かれてて、ちと残念。2017/01/18