内容説明
有名ニュースキャスターの娘が、都内アパートの浴槽で「凍死体」となって発見!人気モデルで恋人・小嶋英介の関与が疑われたが、彼も雪の八甲田で無残な姿で見つかった。二人は誰からも好かれる人柄のよさで知られ、怨恨による殺人とも思えない。現場に残る謎めいた落書きや、郷土玩具の鳩笛を手掛かりに、志垣と和久井ら捜査陣は、青森の秘湯へと向かった…。
著者等紹介
吉村達也[ヨシムラタツヤ]
1952年生まれ。一橋大学商学部卒業。ニッポン放送ディレクター、扶桑社編集長を経て、1986年『Kの悲劇』でデビュー。1990年専業作家に。志垣警部&和久井刑事のコンビをはじめ、朝比奈耕作、氷室想介、烏丸ひろみの各推理シリーズ、ホラー作品、さらには英語学習の著書から舞台脚本など、個性的な執筆活動を展開。225冊の著作を遺し、2012年5月14日、急逝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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coco夏ko10角
26
温泉殺人事件シリーズ。東京のアパートで見つかった凍死体、青森八甲田山で見つかった他殺体、そのつながり…。男がほんとうに大切なもの以外に対して突き放すことができていれば…まあそもそもあの親がね。あと今回、志垣警部は青森酸ヶ湯温泉へ。このシリーズを読むまで青森にそんなにたくさん温泉地があるなんて知らなかったよ。2020/02/28
スミノフ
11
推理小説というより、人間ドラマとして面白かったです。家庭で様々な問題を背負いながら、家の外ではビジネスマンとしてビシッとしなければいけない男。背負うものの程度の差こそあれ、そんな男の気持ちが痛いほどわかるなあと感じ、思わず苦笑いしてしまいました。2021/02/07
coolgang1957
8
なんか軽いのか重いのか良く判らん(--;) 警察の会議や人物像は軽そうで、動機なんかは重そうで、全体的に中途半端な感じがある( ・_・) あと、大阪のシーンは必要なの? 次は……たぶん買わへんな(_ _)2013/08/12
yamakujira
4
人気キャスターの娘が都内のボロアパートで変死、交際相手のモデルも八甲田山の雪中で死んでいた。自殺か他殺か、事件を追う捜査陣は謎の女の存在を知る。父親の性的虐待、母親の復讐、義憤に駆られて恐喝への協力、誤解した殺人と自殺、なんて筋書きを予想したけれど全然違って、なんとも悲しい話だった。志垣と和久井コンビのシリーズものらしく、東京から青森や関西へ捜査出張して観光地を紹介する余禄は、2時間ドラマの原作みたいだな。回想で八甲田山に登る場面もあるものの、ほとんど山の雰囲気は味わえないね。 (★★★☆☆)2020/05/13
クリンクリン
3
初めての吉村達也作品。ミステリーにとどまらず、ホラー等多くの作品をこの世に遺されました。数多くの作品を執筆された作者だけに、一度は手にとって読んでみたいと思ってました。オーソドックスにシリーズものの一冊が文庫で新刊として出ましたので、深く考えずに選んでみました。読後の感想としましては、これはまさしく二時間サスペンスだなぁと。旅情ミステリーというのが見事にハマります。二時間ドラマ的な作品がどうこうっていうわけではなく、こういった作品の書き手ってどんどんいなくなっていく感じがします(^_^;)2013/11/15
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