内容説明
作家・星野万丈の莫大な遺産を受け継いだ内野宗也は、四人の養子に遺産相続の権利を与えていた。ところが、新たな養子候補が現われたことから不穏な動きが。内野の依頼を受けて、一族が集う雪の山荘に向った名探偵・笛木日出男だが、何者かにいきなり殺されてしまう。残された一族の運命、そして遺産は誰の手に!?奇妙な展開、でも謎解きは本格派の長編ミステリー。
著者等紹介
蒼井上鷹[アオイウエタカ]
1968年千葉県生まれ。大学卒業後、会社勤務を経て2004年「キリング・タイム」で第26回小説推理新人賞を受賞。翌年、「大松鮨の奇妙な客」が第58回日本推理作家協会賞短編部門の候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちーたん
84
★★★★☆バカミス?いやSFコメディミステリ?読メ評価は割と厳しめだけど私はこのノリ面白かった♪没小説家が遺した莫大な遺産。現当主は新たに遺言状を書き換えるとして親族一同を山荘に集める。そこに呼び寄せられた名探偵・笛木日出男。【雪に閉ざされた山荘】で1番に殺されるのはなんと笛木だった!◆物語は時間軸そのままで進行。でも笛木死んでるやん?大丈夫!笛木登場するのです\_(・ω・`)ココ重要!その設定を楽しめるかが評価の分かれ目。その後もどんどん人死ぬけど「ようこそ!」な世界観が笑えるw娯楽小説で楽しめた!2020/08/12
ヤジマ
37
主観点 7.5/10 題名から勝手に短編集かと思っていたが、まさかの長編。題名の通り、まず最初に探偵が死ぬ。からの予測不能なこの展開。これは普通の人間には思いつかない。ミステリ的にありかなしかは別として実にナイスな発想。終盤にはこんなことになった背景まで盛り込まれていて、伏線回収にも著者の強い拘りを垣間見た。全体的に面白かったが、動機が今ひとつ分からなかった。どんな理屈だよと突っ込みたくなった。この展開をあっさりと受け入れる登場人物たちの懐の深さよ…。題名に反し意外にもバカミス要素は薄め。犯人当ては敗北。2022/08/30
coco夏ko10角
25
雪の山荘に集まった一族+数人、最初に死んだのは探偵。そこからまさかそうやって進んでいくとは…。最後の方の伏線回収、やはりタイトルよき。2021/12/07
ほぼ一日一麺
19
そそるタイトル。まるで消える魔球のような反則気味な設定に対して、複雑な家族関係、遺産相続、閉ざされる山荘、へっぽこ警部補登場、そして連続する殺人、と他の設定は意外にベタ。となるとフーダニットもそうだがむしろ気になるのはこの設定を生かして作者はどうオチをつけるのか。・・・確かにひとひねりふたひねりある…、が、これは設定を最大限に生かしてると言えるだろうか…。うーむ、これは評価が分かれそうだぞ(´-ω-`;)。2013/10/25
bayashi
18
「タイトルから想像してたのと違う」というのが最終的にプラスにもマイナスにも働かない謎な読書だった。映像作品なら面白かったかもしれない。三谷幸喜あたりが映画でやってそう。2023/03/31