内容説明
カメラマンの「わたし」と恵子は、マドリッドへやってきた。恵子の夫であった佐野を探すためだ。彼は、ラジオ局プロデューサーの地位を捨て、スペインへと姿を消していた。パキータというフラメンコの娘と行動をともにしているらしい。学生運動への失望感を抱いていた佐野はフランコ政権への反体制運動に共鳴していたのか…。表題作ほか熱い時代の息吹を感じる五編。
著者等紹介
五木寛之[イツキヒロユキ]
1932年福岡県出身。67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞受賞。76年『青春の門』で吉川英治文学賞受賞。多岐に渡る文明批評活動により、2002年菊池寛賞を受賞。各文学賞選考委員を務めるなど、日本を代表する小説家の一人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
53
時代の空気感が伝わってくる短編集でした。ただ、中途半端な終わり方の作品ばかりなのが残念です。2021/01/10
HoneyBear
5
短篇集。表題作はまあま面白かったが、他の作品は良くわからなかった。2014/08/05
いむたん
3
どれも少しずつ謎を秘めていて質が高いことはわかるんだけど、乗ってきたところで終わってしまって物足りない…同じ題材で中編長編を読みたい。2018/08/11
メレディス
3
青春の門とか好きだから、読んでみたけど、イマイチだったなー えっ、これで終わり?続きは?って感じ。フランコ政権への反体制運動はどうなるのか、佐野は生きているのか、気になる。2015/10/22
まめちゃん
3
表題作の書名につられて図書館に予約したもの。短編集とは知りませんでした。 表題作を含めて、特にこれといった感動した作品は残念ながらありませんでした。 表題作も、主人公はカメラマンではなく、スペインの地下ラジオ組織に参加した男にしたほうが良かったのではないかな? 何故妻を捨ててまでしてフラメンコの女性と行動をともにし、地下組織に参加するに至ったかの方を記述した方が、ずっと興味ぶかいものになるのではないかと思いました。2012/08/17
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