出版社内容情報
金髪王子とアラフィフ刑事の異色バディは、不可能トリックを解き世界を救えるか――超絶怒濤のアクション・ミステリ―!
都内で起きた密室殺人。北欧のプリンスがなぜか事件現場に現れた。協力を命じられたベテラン刑事・本郷馨は、北欧の小国・メリニア王国のミカ第三王子と共に捜査に乗り出すが、連続する不可解な事件の裏には予想外の黒幕が……!?
【目次】
Prologue
Case I 嫌われる人は恨まれない
Case Ⅱ 胡乱ろんな不在
Case Ⅲ 二つの檻
Epilogue
あとがき
装画/サイトウユウスケ
内容説明
それは普通の殺人事件のはずだった。都内で起きた密室殺人。北欧の小国のプリンスがなぜか事件現場に現れた。協力を命じられたベテラン刑事は共に捜査に乗り出すが、連続する不可解な事件の裏には予想外の黒幕が…!?
著者等紹介
似鳥鶏[ニタドリケイ]
1981年千葉県生まれ。2006年、『理由あって冬に出る』で第16回鮎川哲也賞に佳作入選し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
aquamarine
65
ベテラン刑事・本郷馨に命じられたのは、北欧メリニア王国の第三王子の補佐をすること。彼の目的に関わる事件を二人はバディとして紐解いていくのだが、それらが密室だったりアリバイ崩しだったりとちゃんと本格なのが嬉しい。中年刑事馨と16歳の金髪王子とのちょっととぼけたやり取りは楽しいし、女性上司・敷島の不思議キャラも最高。ぶっとんだ設定なのに本格といういつもの似鳥さんなのだけど、あっさりめに感じてしまったのは注釈とあとがきが控えめだったからかしら?2024/04/19
ひさか
55
2024年3月実業之日本社刊。書き下ろし。ずいぶんとぶっ飛んだ警察小説。犯罪者を追ってきた小国の王子を日本警察の刑事がサポートして度重なる不可能犯罪を解決して行く。ファンタジックな展開で飽きさせないが、少しおちゃらけ度が高く、謎の位置エネルギーが無駄に消費されるような気が…。それも似鳥さんの計算づくかも。2024/04/30
NADIA
51
フィンランド湾内の島国メリニア王国の第三皇子ミカと堪能な語学を捜査で活かす本郷巡査長のバディに、フェミニンな服装と無表情が特徴の超有能女性管理職(おそらくキャリア)敷島が、事故死したはずのミカの兄・メリニア王国第一王子アロンと思われる知能犯「ジョン・スミス」を追うストーリー。似鳥作品にありがちだが、ふざけたキャラクター設定とはそぐわないシビアな状況のギャップが面白い。それでも、ナメクジとカタツムリについて語られる後書きに全部持っていかれそうだが(笑) ナメクジってカタツムリの進化系とは何よりの驚き!! 2024/10/04
papako
45
やっぱり読んじゃう似鳥作品。だけどなー、ちょっとなー、今作は鼻についた。少しやっつけで書いたの?って思っちゃいました。敷島のキャラの立て方も雑な印象。ちょっと残念でした。次に期待です。2024/05/07
kei302
45
本郷馨(51)警視庁のベテラン刑事と16歳の王子が事件を捜査するという突拍子もないバディもの体をしていますが、現在社会の分断や不均衡がデータで巧妙に含まれた痛烈な作品でもあります。さすが似鳥さんです。メリニア共和国第三王子ミカでユリアン・フォーゲル捜査官でマーカス・モンロー・ステュアート。カタカナ名前が多すぎ。イギリス名での活動がなかったのが名残惜しいのと、兄のその後が不明なまま終わっているのとで続編ありなのかも。2024/03/11