出版社内容情報
地球の裏側で遭遇する“日常の謎”
未知の世界へ一歩踏み出す勇気がわいてくる物語
念願かなって、海外旅行の添乗員になった遥。
アイスランドを皮切りに、スロベニア、パリ、西安で、
ツアー参加客それぞれの特別な瞬間に寄り添い、ときに悩みながらも旅を続ける。
ところが2020年、予想外の事態が訪れて――ドラマ「シェフは名探偵」、
ロングセラー『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』の著者による、
ウェルメイドな連作短編集。
内容説明
念願かなって、海外旅行の添乗員になった遙。アイスランドを皮切りに、スロベニア、パリ、西安で、ツアー参加客それぞれの特別な瞬間に寄り添い、ときに悩みながらも旅を続ける。ところが2020年、予想外の事態が訪れて―ひよっ子旅行添乗員・遙の5つの冒険。
著者等紹介
近藤史恵[コンドウフミエ]
1969年大阪市生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。93年『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。2008年自転車ロードレースを描いた『サクリファイス』で第10回大藪春彦賞、本屋大賞第2位に輝く。旅をテーマにした著書に、第13回エキナカ書店大賞受賞作『スーツケースの半分は』がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
347
新米旅行添乗員によるお仕事小説。アイスランド、クロアチア・スロベニア、パリ、北京、沖縄へ。思いもよらないトラブル・クレーム・事態に直面し悩みます。解決にたどり着く展開があっさりしてるんですけど、まあ近藤症候群には陥りません。たまごのたとえがなるほどな!と思いました。僕は一つの都市にできるだけ長く滞在し、その地の生活を感じられるような旅を心掛けているんですけど、やはりたまごの旅人なのかもしれません。2021/10/10
まちゃ
280
新人添乗員・堀田遥の海外ツアー奮闘記、そしてコロナ禍での失業と新たな繋がりの予感。いつか自由に旅行ができることを願いながら楽しく読みました。明るい気持ちになれる良作。「アイスランド一週間」「クロアチア、スロベニア九日間」「パリとイル・ド・フランス七日間の旅」「西安、北京六日間の旅」ツアー参加客のそれぞれの事情、無理解や無茶振りに悩みながらも寄り添う遥の添乗員としての成長。コロナで添乗員の仕事がなくなり、沖縄でのアルバイト生活を余儀なくされた中での美鈴との出会い。2021/09/09
たか
277
海外旅行の添乗員は遥の憧れの職業だった。晴れて希望が叶った遥の初めての添乗はアイスランドから始まった。世界各地を飛び回りお客様に寄り添いながら成長していく遥の物語。 海外の観光地や料理や雑学がちりばめられ、今すぐにでも旅行に行きたくなる。 接客業である添乗員に付きまとうクレームやトラブル、人との向き合い方、遥の心情の動きを上手く描かれている。 読めば海外旅行に行きたくなる、連作短篇集。添乗員遥のお仕事成長物語。 2020年コロナ禍も描かれ未曾有のパンデミックの中で遥の更なる成長を祈る。 ★★★★✩ 4.02021/10/13
紅はこべ
268
ずっと遥の愚痴を聞かされていたような。最近の近藤さんはネガティヴな主人公が多い。添乗員の知識がネット頼りというのはちょっと意外。新人だから仕方ないか。アイスランドか。インドリダソンの国。行ってみたいが、寒い国は荷物が多くなりそうで、めんどい。2022/03/17
とろとろ
247
念願かなって海外旅行の添乗員になった主人公の連作短編集?。アイスランド、スロベニア、パリ、西安でのツアー参加者のそれぞれの事情や、それに寄り添っていこうと思う主人公の気持ちが主体だが軽く流して読める作品。ツアーあるあるな話もあり、有名観光地の風景やグルメなどの描写もあり、読みながら海外旅行気分が味わえる、とな。沖縄滞在は余計か…。格差や偏見など日常のなかで出てくる問題にもサラリと触れている。著者の作品を調べてみると「ときどき旅に出るカフェ」とか「スーツケースの半分は」とか、こういう旅物も結構あるんだなと。2021/11/13
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- 洋書
- 1979.0