内容説明
二十五歳の花簪職人・忠吉は、親代わりの杉修(さんしゅう)和尚、幼馴染みの住職・以風(いふう)、少女さきと麻布の大中寺で暮らしている。辛い体験に心を塞がれているらしく、さきは耳が聞こえず、言葉を発しない。和尚たちの食事作りと、寺を訪れる人々の悩み相談を担う忠吉は、さきが薬草の匂いに怯えることに気づく。片想いに悩む男に贈った小菊の花簪が「恋が叶う」と評判になり、殺到する注文をこなしながら、さきの心を開く方法を思案する忠吉だったが…。名手が贈る、珠玉の人情小説集。
著者等紹介
田牧大和[タマキヤマト]
1966年東京都生まれ。明星大学人文学部英語英文学科卒業。市場調査会社に勤務の傍ら、ウェブ上で時代小説を発表。2007年「色には出でじ 風に牽牛」(『花合せ濱次お役者双六』に改題)で第2回小説現代長編新人賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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