出版社内容情報
性格が変われば幸せになれるのか?20XX年の日本、“性格補強ワクチン”をめぐる人間ドラマを描く長編エンターテインメント。
内容説明
仕事の成功、円満な家庭―ただ、幸せになりたいだけだった。加藤翔子は、20年前にワクチン製造会社・ブリッジを起こし、会社は大きな成長を遂げた。ブリッジが製造する“ワクチン”は、「人生を変えたい」と願う人間にとって必需品だったが、ある日突然、原材料が死に始める。原因は不明。ワクチンの効果は20年で切れるため、このままだと接種者がパニックに陥る可能性がある。だれよりもそれを恐れたのは、ワクチン接種第一号である翔子だった…。成功とは何か、幸福とは何か価値観をゆさぶる感動傑作。
著者等紹介
桂望実[カツラノゾミ]
1965年東京都生まれ。大妻女子大学卒業。会社員、フリーライターを経て、2003年、「死日記」でエクスナレッジ社「作家への道!」優秀賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
288
図書館の予約に出遅れて、ようやく読めました。桂望実、初読です。性格補強ワクチンという題材だと、色んな展開が考えられたと思いますが、割とたんたんとしたヒューマンドラマに仕上がっていました。ほとんど悪人が登場せず、読後感も悪くありません。性格補強ワクチンが実在していたら、個人的に使用するかどうかは微妙な気がします。著者が同い年であることが判明し、親近感が湧きました。2015/11/22
milk tea
189
インパクトあるタイトルに惹かれ読み始めました。性格を変えることができる、夢のようなワクチンを接種できる時代がやってきた。しかし効能が切れそうな頃、ワクチンの原材料が死滅してしまい会社の存続までに追い込まれる。20年の間には人は変わる。足りない自分を受け入れられるようになったり、人として成長したりするもんなんですね。幸せの度合いを測るものさしとは?やっぱり自分は自分です。2017/01/26
紫綺
182
近未来ほのぼの系小説!?性格補強ワクチンの出現により、人の人生は好転するのか否か?桂さんの作にしては、スカッと感に乏しかった。結局、己を変えるのは己自身と云うことなのだろうか。この性格、変えられるモノなら変えたいものだ。2015/11/04
いつでも母さん
180
ワクチンで【性格変更】が可能な医学が、社会が近い将来有るのか?と、ちょっと思ってしまったが無しでしょう!これは。そんなワクチン胡散臭くて堪らない。画一化された人間が出来るだけではないのか?しかも、この第一号接種者加藤翔子。なんだろ、この女!(この女呼ばわり・・汗)嫌いだわ~夫も政治家も心理士もダメだな!作品としてはタイトルのインパクトよりは小さくまとまった感じで読了した。そして、もし・・と考えたら私ならどのワクチンを選ぶだろうと(笑)『落ち着き』『優しさ』未開発だが『主婦力』かな!(おいおい・・)2015/11/03
タックン
143
これってSFなのかな?時代設定が曖昧だし、ワクチンXが開発された背景とかが不明なまま20年後からスタートしてるのでわかりずらかった。性格補強ワクチンって画期的だし誰でも欲しいって思うけど欲言えばいつでも元の性格に戻れる薬もあったらと贅沢なこと考えちゃった(笑) この作家さんは(県庁の星)で有名になった人だけど、企業の論理とか組織の論理とかが好きだなあ。 エピローグがちょっと皮肉めいてやっぱこうなったかあと寂しい感じがしたけど、反面ほのぼのしてこれでよかったのかな。 2016/01/02




