刀伊入寇―藤原隆家の闘い

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  • サイズ B6判/ページ数 333p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784408535890
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

かつてなき国難“刀伊入寇”に立ち向かった貴族、その名は藤原隆家。「刀伊」と呼ばれる異民族が海の向こうから攻めてきた。心に荒ぶるものを抱いた朝廷の貴公子・隆家に陰陽師・安倍晴明は告げた。「あなた様が勝たねば、この国は滅びます」注目の著者が史実を基に織り上げた壮大なる時代絵巻。

著者等紹介

葉室麟[ハムロリン]
1951年、北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年『乾山晩愁』で歴史文学賞を受賞し作家デビュー。07年『銀漢の賊』で松本清張賞を受賞。09年『いのちなりけり』が直木賞候補に、また『秋月記』が山本周五郎賞・直木賞候補、10年『花や散るらん』が直木賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤枝梅安

41
10世紀末の京都。藤原隆家が主人公の歴史ファンタジー。藤原道長が権力を手に入れていく過程で、隆家は己の道を進む決意をする。自ら大宰府に赴くことを志願し、外敵から日本を守るために戦う。清少納言や紫式部も登場し、そこに架空の人物も織り交ぜて、物語が進んでいく。初めはなかなか読むのが大変で日本史の年表や資料集をを引っ張り出して参考にしながら読み進めた。簡単な年表や系図がついていたらもう少し早く読めただろうな。葉室さんとしては心理描写が少なめの作品。2011/07/31

kaoriction@感想&本読みやや復活傾向

35
平安中期。大好物!の藤原一族ドロドロ劇。ではあるが、第一部は貴族たちの描写、朝廷きっての貴公子ながらも「さがな者」(荒くれ者)と呼ばれた藤原隆家が花山法皇や藤原道長らとの闘乱に明け暮れる日々がダラダラと描かれ中だるみ。瑠璃が現れやっと物語が動き出す。海を越えて壱岐・対馬を蹂躙、博多上陸を目論む異民族「刀伊」の襲来を迎え撃つ平安戦記エンターテインメント。清少納言と紫式部の時代考証的な問題などはあるし、その他の設定も合点の行かない部分はあるけれど、エンタメとして読むなら十分。でも、個人的には物足りなかったな。2014/04/30

マカロニ マカロン

28
個人の感想です:A-。『刀伊の入寇』(関幸彦・中公新書)を読んだ後だったので、本作が史実に即して進行していることが分かる。そこに『枕草子』、『大鏡』、から色んなエピソードを引っ張ってネタとして取り入れ、さらに陰陽師安倍晴明を登場させて呪詛とか怨霊が跋扈する平安時代の怪奇性を盛り込んでいる。基本は『小右記』(藤原実資)に添っているようで、道長と隆家の関係、刀伊の侵攻やその後の高麗に拉致された人を探しに行く話などそのまま使っている。色んなネタを組み合わせてこれだけの壮大な話にする葉室さんの筆力に感嘆した2021/11/27

Kiyoshi Utsugi

22
葉室麟の「刀伊入寇」を読了しました。 平安時代の話で、栄華を謳歌した藤原氏一族の一人である藤原隆家を主人公とした作品です。 この作品を読むまで藤原隆家のことは知りませんでした。😅 作品の中には、藤原道長、清少納言、紫式部など誰もが知っている人物が出てきたり、西国三十三所をまわっている人(自分もその一人です。)にはお馴染みの花山法皇が出てきたりするので、なんとなく当時の時代が分かったような気分になります。 これを読んで、舞台の一つとなった福岡県の能古島(片思いの島)に行ってみたくなりました。2020/03/12

あまね

17
藤原隆家は、貴人でありながら、こんなに勇猛であったとは知りませんでした。そして、今まで藤原家って一括りにしていましたが、ご親戚同士で色々あったのですね。日本史で学んだだけで、年号と人の名前と出来事しか入っていませんでしたが、定子も清少納言もとてもステキ。そして、フィクションの部分も大きいと思いますが、道長さんはとても残念。枕草子は、改めて読みたくなりました。2018/07/01

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