内容説明
この網から逃れられる犯人なし!インターネット上の偽装工作を老刑事が暴き、罪を犯した者にITの罠が待つ。デジタル倒叙ミステリーの白眉。
著者等紹介
鈴木輝一郎[スズキキイチロウ]
1960年岐阜県生まれ。91年に『情断!』(講談社)でデビュー。94年「めんどうみてあげるね」(出版芸術社『新宿職安前託老所』所収)で第47回日本推理作家協会賞短篇賞受賞
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感想・レビュー
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読書国の仮住まい
3
ボリューム 『みんな見ている』『私を追いなさい』『ついてこないで』『なかったことにしてほしい』『やりなおせないか』『残してみたい』『やめないて栓をぬいて』『一度でいいから』『誰も悪くない』短編8篇から成る連作 世界観 一つ一つの短編は独立しているが、共通しているのは事件を担当する刑事が同じであること。 そして全ての当事者がコンピュータのネットワークを用いている点。 職種もうばすて屋なんて人も。 補足事項 殺人事件が多めだが、ストーカーや事件の巻き込まれ、不倫なども含む。 中には事件と呼べるか微妙なものも。2021/11/03
FK
0
インターネット利用の犯罪というか殺人事件を老刑事が解決していく。あい かわらず警句が出てくる。最後の「うばすて屋」が身につまされる。氏はお年寄りについていくつか作品があるが、その流れから考え出したものなのだろう。もちろんあの楢山節考も頭にあってのことだろう。それにしても人間というのは、人に認められないと生きていけない動物なのだな、と。2006/07/17