内容説明
東京から新青森へ向かう東北新幹線の「はやぶさ」豪華客室“グランクラス”車中で、車両の最後尾の座席にいた男が死亡した。その男は東京・六本木の高級マンションに住む経営コンサルタントで、保守党の有力代議士・君原清道が射殺された事件の容疑者として十津川がマークしていた人物だった。現場に居合わせた専門誌「鉄道の友」の編集者・立花とカメラマン白石由美も巻き込んだ捜査の行方は―!?長編トラベル・ミステリー。
著者等紹介
西村京太郎[ニシムラキョウタロウ]
昭和5年、東京に生まれる。公務員生活ののち、数々の職業を経て、創作活動をつづける。昭和38年、『歪んだ朝』でオール讀物推理小説新人賞、40年『天使の傷痕』で江戸川乱歩賞を受賞、推理作家としてデビュー。56年『終着駅殺人事件』の日本推理作家協会賞受賞で推理界に不動の地位を築く。平成13年湯河原町に「西村京太郎記念館」をオープン。平成16年に、第8回日本ミステリー文学大賞を受賞。平成22年、第45回長谷川伸賞を受賞。平成24年には著作が500冊を突破した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
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東北新幹線「はやぶさ15号」豪華客席グランクラスは1両18人乗り。「鉄道の友」編集の立花と写真家白石由美が乗った時、盛岡で意識のない男が救急車で病院に。白石が着いていき、立花は新青森まで。男が死亡し、立花は様子を見に戻る。 第二章から十津川が登場。あ、十津川警部ものだと思い出す。 死亡した男が、8カ月前の保守党代議士君原清道の事件の容疑者の一人で繫がる。 グランクラスの説明を、表現を変えて何度も出てきてもいいかも。まだピンと来ない。2014/05/23
pyonko
6
もうちょっとグランクラスを上手く使えばいいのにと思う。そうでなければこの列車を舞台にする必要性はあまり無い。2014/09/23
しゅー
4
グランクラスいいなぁ乗って見たいなぁとは思ったけど、この舞台グランクラスじゃなくてもいいんじゃないかと思いもやもや〜。2016/12/18
ビスコ
4
現在の日本の外交問題の文章が出てくるなど、先生のアンテナや好奇心の強さを知らされる。 しかし、はやぶさである必要性がそんなにないのでは、と思えたり、もう少しはやぶさやグランクラスのシーンがあってもよかったように思える。 ラストのサスペンスは、さすがというところ。2014/08/30
マロ
4
初・西村京太郎。普段から東北新幹線を利用しているので前半は親近感を盛って読めたが、警察と政界の話になってからはストーリーが断絶してしまい、ラストでどうにか軌道を戻したような感じ。癖のある読点は口述筆記によるものだと聞いたことがあるが、そのせいなのか情報の重複ぶりはハッキリ言って酷い。ブラッシュアップすれば半分の長さで済むはず。舞台がはやぶさである必然性を感じられなかったのも残念。2014/04/11