内容説明
浅見家の新年恒例行事に、百人一首によるカルタ会がある。その席で浅見光彦はカルタ界の女王朝倉理恵と決勝対決をし、辛勝。勝敗を分けたのは理恵が執着した札「すゑのまつやまなみこさじとは」だった。彼女の父親は三年前、歌枕の地として名高い宮城県多賀城市“末の松山”の松の下で殺されていたのだ。唯一の手掛かりは父の手帳に書き込まれた「白浪、松山を越ゆ」という言葉だが、その後捜査は難航、虚しく三年の月日が経過していた。浅見は宮城県へ赴くが、十二年前にも歌枕にまつわる殺人事件が発生していたことがわかる。
著者等紹介
内田康夫[ウチダヤスオ]
コピーライター・CM制作会社経営を経て、1980年処女長編『死者の木霊』でデビュー。以後、『本因坊殺人事件』『「萩原朔太郎」の亡霊』など次々と話題作を発表し、人気作家の地歩を固める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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