内容説明
地方都市の警察署を舞台に、組織に生きる人間の葛藤を描く感動の七編。
著者等紹介
横山秀夫[ヨコヤマヒデオ]
1957年東京生まれ。大学卒業後、新聞記者として12年勤める。退社後、フリーライターに。91年「ルパンの消息」で第9回サントリーミステリー大賞佳作、98年「陰の季節」で第5回松本清張賞、2000年「動機」で第53回日本推理作家協会賞短編部門賞をそれぞれ受賞
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感想・レビュー
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eeko
19
7話の短編集。警察官の日常をテーマにしている。どの話も本来の性質というか人柄というかそんな面がにじみ出ていて素朴な感じがした。その中でも『深追い』と『仕返し』がよかった(*^^*)2015/09/30
くまんちゅ
16
警察官として職務を全うする気持ちと、人として持っている欲や打算との葛藤が描かれているお話が多い印象。地方都市の警察署の閉塞感なども感じられるような作品で、一人の人間としての警察官らの感情が伝わってきます。2023/05/15
ひつじ
15
同じ地域で起こった七編の短編集。どの物語からもその市郊外の街並みが目に浮かび、人々の生活が生き生きと伝わってくる。それぞれの物語にはおそらく続きがあるのだろう。課題を残したまま、終わっている。マンション、電車、家々、車などの灯りが付いた窓をみるたび、いつも思う。灯りの数だけの人がいて、人の数だけ物語があるんだと。なんだか、そんなことを思い出させ、物語の続きをあれこれ妄想してしまう。そんな、7つの優しい物語。2014/02/18
ひろき@巨人の肩
14
Febeにて。三ツ鐘署を舞台にした短編小説。横山さんの警察官の人間描写力はさすが。どれも非常にリアル。「深追い」と「仕返し」の何とも言えない切なさが良かった。そのほか「引き継ぎ」「又聞き」「訳あり」「締め出し」「人ごと」。2016/12/05
みきりん
11
どの短編も読み応えある話ばかりで、さすがは横山さんです。 2019/05/05