内容説明
御門周平は大脳病理学研究所所長の川畑総一郎の助手だったが、自ら志願してニューギニアの奇病ウィルス独覚菌を、脳に植えつけられた。ために超人的な肉体と格闘能力の保持者となる。その代わり記憶を失い、何者かに襲われる。川畑と手を組んだ土方重工業は、兵器産業にも手を染め、戸籍上死んでいる自衛隊の幽霊部隊ゾンビストを組織し、彼らに独覚菌を接種して獣化兵と呼ばれる獣人たちを造りだした。獣化兵は牛、虎、鳥などの姿を体現している。御門を襲ったのは、彼らだったのだ…。
著者等紹介
夢枕獏[ユメマクラバク]
1951年、神奈川県小田原市生まれ。東海大学文学部卒業。’77年SF同人誌に『カエルの死』を発表しデビュー。SF伝奇、サスペンスをはじめ幅広い分野で話題作を発表し、『魔獣狩り』『餓狼伝』『キマイラ』シリーズなどがある。『上弦の月を喰べる獅子』で日本SF大賞、’98年に『神々の山嶺』で柴田錬三郎賞を受賞
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感想・レビュー
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sugsyu
1
物語としては破綻している。記憶喪失の主人公は結局ヒロインを救う以上の目標を得られず、南米の黄金と石油、ウィルスを巡る大闘争に流されるばかりだった。敵役の薬師丸法山にいたっては、あまりにも強くて魅力的で、最終的に打倒不可能な存在になってしまう。だが…その破綻をもろともしない、それこそ獣的なエネルギーが、このエロスをほとんど欠く(女性登場人物は5人にも満たない)バイオレンス小説には終始充溢しており、1000頁近くを1日で読み通してしまった。2023/02/19
叡福寺清子
1
ジャングル入ってからが、読むのきつかったなー。 ただ1冊にまとめてもらったのは助かる。2014/01/23
K.M
1
昔からこれを何回も読んでいたので、『ジェノサイド』が非常に退屈に思えた。2012/03/03
雪待
1
とんでもないボリューム。読んでも読んでも終わらない。これで面白ければ言うことはないのだが。書きたいことが多すぎて、まとめ切れなかった印象。良くも悪くもライトノベル。2012/02/23
zinota
1
まとめて読めて中々楽しめた。あとがきみる限り刊行を追ってた人は大変だったろう。誰もかれも敵味方とか善悪とかに割り切れず展開が読めなくてそこも楽しめた。2010/11/25