内容説明
名古屋の私立探偵事務所に勤める藤森涼子はある大学生の素行調査を彼の母親に依頼された。彼は一日置きにほぼ同時刻に同じ歩道橋の上で、しばらくぼんやりと時間を過ごしていた。調査を終了した十日後、涼子は新聞記事で、彼が歩道橋から飛び降り自殺したことを知る…(『翼なき者』)。その他表題作を含む全六編の連作集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう
21
【読んだ本登録900冊目】図書館本。藤森涼子シリーズの3作目で短編集。先日間違えて4作目を図書館で借りてきて読んでしまったために今回は遡って。『封印された夏』『遊戯の終わり』は傑作選で既読。さらりと読めるのに内容はけっこう重めだったなぁ。一宮探偵事務所の所員たちの噛み合わなさが大きくなっていってる。嫌な流れがじわじわ。2015/11/27
よしりん
16
シリーズ3作目。連作短編集…だからかどれも浅くぱぱっと話が片付いていく印象。それにしても涼子ってこんなに我が強い感じだったっけ?なんか好きになれないなーと思ってしまった。でもシリーズは続けて読むけど?2018/11/11
min2
16
うーん…。凉子さんの推理力や行動力、そして一宮所長の人柄はすごく好きなんだけど、何故かスッキリせず、胸にモヤモヤした感じが残る本でした。何だろう…。スッキリしないので、もう一冊このシリーズを読んでみます…。2015/09/13
み
11
さくさくと、どの短編もぷち重たい。朝に読む作品じゃない空気でした。涼子さん好きなキャラなんだけどね♪2014/05/28
へいがぁ
2
探偵事務所に色々変化が生じてきます。必然的にヒロインにも決断の時期が近づいてきている、ということでもあります。派手な事件は起きませんが、そうした中にも探偵事務所内の不協和音が徐々に大きくなってきました。ヒロインにはポリシーを貫いて欲しいです。2015/04/05