感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Shin
9
『坂の上の雲』で子規の生き方に魅せられたこともあって、俳句を味わえるようになってみたいなということで勉強開始。ホトトギスにも所属していたという秋桜子の俳句指南は、技術よりも心構えに重きがおかれていて門外漢にはかえって分かりやすい入門書だった。俳句とは自然や人の営みに対する感性をギリギリまで研ぎ澄まして、心に生まれた感興を必要最小限の言葉で切り取るものらしい。いずれ、自分でも詠めるようになりたいけど、まずは句集や歳時記を座右に置いて、感性を養うことからはじめてみよう。2012/01/05
くらひで
1
昭和35年初版で少し古い本だが、初心者にもわかりやすく、文章も格調高く書かれている。添削実例に多くの紙面を割かれているが、さすが添削後は、同じ光景を詠った句でも、情景が手に取るようにイメージすることができるようになり、参考になる。自然の美しさには、いろいろな層があり、私のような一番表層しか見ることができない人の句は、浅く、すぐに見飽きてしまうが、より深層を見ることができる人は、奥深い句を作ることができると指摘しているが、まさにそのとおりだろう。2013/05/17