内容説明
「漫画の神様」と「アップリカ葛西」創業者の知られざる絆。大阪で、育児用品の卸を営んでいた一介の中小企業経営者、葛西健蔵。戦後の復興期を、たくましく生きてきた大阪商人の正義感が、のちに手塚治虫を救う。そして、ふたりの出会いが異色作品『どついたれ』を生む。
目次
第1章 焼け野原の大阪商人
第2章 犯罪者を更生させる
第3章 手塚治虫と出会う
第4章 虫プロの経営危機
第5章 トモやんとヒロやん
第6章 『どついたれ』のモデルに
第7章 『どついたれ』の時代の終わり
著者等紹介
巽尚之[タツミヒサユキ]
昭和30(1955)年大阪市生まれ。昭和49年大阪府立住吉高校卒。昭和53年慶応義塾大学法学部法律学科卒。メーカー等勤務を経て昭和60年に産経新聞社入社。阪神支局、夕刊フジ関西総局編集部、東京本社経済部勤務などを経て、現在は大阪本社編集局経済部次長。平成12(2000)年には米国務省のプログラムで渡米し、移民労働やベンチャー教育などをテーマにピッツバーグほか7都市を視察。平成15年から新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の技術委員を務める
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感想・レビュー
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よしだ まさし
1
巽尚之『鉄腕アトムを救った男』実業之日本社を読了。 サブタイトルは「手塚治虫と大阪商人 『どついたれ』友情物語」。虫プロが倒産した時に、困り果ててにっちもさっちもいかなくなった手塚治虫を支えた葛西健蔵という人物がいた。一代で事業をなし、犯罪者の更生に力を注いだ人物で、なにかと手塚治虫が頼りにしていた人物であったようだ。 後に、手塚治虫は、彼をモデルに『どついたれ』という作品を描くが、結局は未完に終わっている。 本書は、その葛西健蔵という人物を、手塚治虫とのかかわりをメインに描いていく。手塚治虫に関2015/11/25
鈴木誠二
1
『どついたれ』のルーツと虫プロ倒産時の手塚治虫のエピソードも興味深いが、個人的には傑作短編「四谷快談」を紹介してくれているのがたまらなく嬉しい!2014/04/18
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