牧師、閉鎖病棟に入る。

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牧師、閉鎖病棟に入る。

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  • サイズ B40判/ページ数 232p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784408339825
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

なぜ人を傷つけてはいけないのかがわからない少年。
自傷行為がやめられない少年。
いつも流し台の狭い縁に“止まっている"おじさん。
50年以上入院しているおじさん。
「うるさいから」と薬を投与されて眠る青年。
泥のようなコーヒー。
監視される中で浴びるシャワー。
葛藤する看護師。
向き合ってくれた主治医。

「あなたはありのままでいいんですよ」と語ってきた牧師が
ありのまま生きられない人たちと過ごした閉鎖病棟での2ヶ月。

これまで牧師としてスーツを着て見舞いに行っていた病院へ、わたしは患者として入院しに行く。その病棟は、自分では自由に開閉することのできない分厚い扉で仕切られている。 (序章より)

内容説明

絶望と再生―「ありのままでいい」と語ってきた牧師がありのまま生きられない人たちと過ごした閉鎖病棟での2ヶ月。

目次

序章 肩章を剥ぎ取られる
第1章 牧師が患者になる
第2章 少年たち
第3章 十字架
第4章 診断
第5章 過去
終章 こだわるのでもなく、卑下するのでもなく

著者等紹介

沼田和也[ヌマタカズヤ]
日本基督教団牧師。1972年、兵庫県神戸市生まれ。高校を中退、引きこもる。その後、大検を経て受験浪人中、1995年、灘区にて阪神・淡路大震災に遭遇。かろうじて入った大学も中退、再び引きこもるなどの紆余曲折を経た1998年、関西学院大学神学部に入学。2004年、同大学院神学研究科博士課程前期課程修了。そして伝道者の道へ。しかし2015年の初夏、職場でトラブルを起こし、精神科病院の閉鎖病棟に入院する。現在は東京都の小さな教会で再び牧師をしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社トリスタの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

109
自閉スペクトラム症的な発達障害により、激昂し暴言を吐く行為が重なって、精神病院の閉鎖病棟に入院した牧師の著者。本の前半で描かれる閉鎖病棟の内部の様子は、読むのが辛い。でも、素晴らしい主治医の先生に支えられながら、著者が「牧師として、苦しんでいる人を指導していると思うのは、神の前での思い上がりだった。私もまた、弱い一人の人間に過ぎなかった」と気づき、そして「もう一度牧師をしたい」と再出発する物語である。偏見や誤解を恐れず自らの経験を語る著者の勇気を、愛と寛容で受け入れることのできる社会でありたいと思う。2021/07/20

どんぐり

95
教会に隣接する幼稚園の園長だった牧師が副園長を罵倒し妄想性障害の疑いで患者となった。本人の病識は余り語られていないものの、自死の危険があるとして、閉鎖病棟に2か月、開放病棟に1か月入院。牧師が精神科病院で何を見て何を感じたのか、これは彼の個人的体験記である。食事の量が多いか少ないかで神経を尖らせている患者たちの日常を切り取った風景があったり、「夕日がきれいだね」と語りかけても、その感情を共有する反応を見せない同室の少年がいたり、永い期間一緒に入院生活をしていた親友の転棟により唯一の「社会」の窓を喪い→2021/08/26

ネギっ子gen

44
読み終えた連れ合いは、一言。「神も仏もあるもんだね」と。確かに。病院主治医の、亡くなる直前の無言電話など、素直に感動した。序章の題が「肩章を剝ぎ取られる」で、<これからしばらくは、すべて他人の判断へと身を委ねるしかないのだ。これまで牧師としてスーツを着て見舞いに行っていた病院へ、私は患者として入院しに行く。その病棟は、自分では自由に開閉することのできない分厚い扉で仕切られている>と。 相互貸借で予約したが、その時は県下でたった2館しか所蔵がなく長期戦を覚悟していたが、当市図書館が即購入してくれ、有難し。⇒2021/08/28

nyanko

18
牧師である著者が精神科に入院し、そこで出会った人や出来事を綴った体験記かな。 閉鎖病棟で出会った少年たちは「ケーキの切れない少年たち」に通じるものがあるのかなと思い、こちらも読んでみないとと思いました。2021/09/04

今庄和恵@神戸元町コネクトロン

15
幼稚園の理事長業務兼務のキャパオーバーのため制御不能状態となり閉鎖病棟に送り込まれた牧師さんの体験記。たった1回の爆発で閉鎖病棟送りかよと怖く感じました。その爆発を発達障害に結びつける診断はかなり違和感。追い込まれた状況から著者を救ってくれたのが宗教ではなく認知療法とはこれいかに。厳しい管理に、自らをしばる思考の癖から解放されるというメリットがあるとは。守破離みたいなもんですか(違)。管理された治療が功を奏した、かなりレアなケースと思う。2021/07/31

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