内容説明
戦乱の世の只中に生を受け、生き抜いた黒田官兵衛(如水)は「是は汝が為なり。乱心にあらず」と子・長政に言い置いて、静かに身を引いた。足利幕府末期、小藩の家臣を出発点に、ときに主君を盛り立て、ときに利用しながら、権力の行く末を見通して誤ることのなかった稀代の智謀家。家康をして「如水の働きは底が知れぬゆえ構わずにおくのよ」と言わしめた戦国屈指の名軍師の生涯を、仕えた主君・同僚・敵等との人間関係、「黒田二十四騎」と呼ばれた家臣団、采配を振るった数々の合戦、今に伝わる名言などからあぶり出す。
目次
第1章 8つのポイントでわかる!黒田官兵衛の生涯(黒田家の来歴―薬屋から小大名の有力家臣へ…流浪の果てに姫路へたどり着いた官兵衛の先祖;誕生・青年時代―若くして主君・小寺政職に見込まれた官兵衛の才覚 ほか)
第2章 黒田官兵衛を取り巻く15人(織田信長―官兵衛が命運をかけた成長著しい尾張のうつけ;豊臣秀吉―官兵衛の才能を認めながら最後まで恐れた天下人 ほか)
第3章 黒田官兵衛と15大合戦(青山・土器山の合戦―敵の攻勢を逆手に取った満身創痍の夜襲が勝利の決め手に!;英賀合戦―上陸したばかりの毛利軍の油断を突いた奇襲と奇策 ほか)
第4章 黒田官兵衛と8つの名言(主君の罰より臣下百姓の罰を恐るべし。;夏の火鉢、旱の傘と云うことを能々味わい堪忍を守らざれば、士の我に服せぬものぞ。 ほか)
終章 黒田官兵衛ゆかりの地(黒田判官代邸跡―琵琶湖畔にたたずむ黒田家発祥の地;御着城址―若き官兵衛が尽くした御着小寺氏の居城跡 ほか)
著者等紹介
二木謙一[フタキケンイチ]
1940年東京都生まれ。國學院大学大学院日本史学専攻博士課程修了。國學院大學名誉教授。豊島岡女子学園理事長。文学博士。『中世武家儀礼の研究』(吉川弘文館)でサントリー学芸賞を受賞。NHK大河ドラマ「平清盛」「江 姫たちの戦国」「天地人」ほか多数の時代・風俗考証も手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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