内容説明
古代史には「謎」が多い。それは「時代が古く、史料が残っていないから」ではない。古代史を最初に構築した権力者がしぶとく生き残り、明治時代になっても、華族の筆頭として君臨してきたからだ。彼らが「隠し」、欺いてきた嘘の歴史とは、いったい何なのか?そして、彼らとは、はたして誰なのか?古代史研究の異端児がその嘘のすべてを「暴いて」みせる。いま、古代史の闇が白日の下に明らかになる。
目次
第1章 出雲神の流竄は本当だった?―神話に隠された出雲とヤマトの微妙な関係
第2章 神武東征と邪馬台国の意外な真実―神武、崇神、応神、神功…神の名を持つ皇族の真の姿
第3章 継体天皇と尾張氏の謎―謎多き継体天皇と悲劇の主人公ヤマトタケルの接点とは
第4章 聖徳太子は実在したのか―聖徳太子が聖人であればあるほど、得する人たちとは
第5章 乙巳の変と白村江の戦いの関係―天智天皇と中臣鎌足は政争に勝ったのか、負けたのか
第6章 壬申の乱と天武天皇の疑問―天武天皇の敵、そして味方は兄、妻、それとも…?
第7章 奈良時代は大混乱の時代だった?―怨霊を恐れ、政争を繰り広げた万葉の都の貴人たち
著者等紹介
関裕二[セキユウジ]
歴史作家。1959年千葉県柏市生まれ。奈良に通い詰め、独学で古代史を学ぶ。1991年に衝撃的デビュー作『聖徳太子は蘇我入鹿である』を発表以来、古代をテーマに意欲的な執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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再び読書
18
「日本書記」を藤原氏を正当化する物語としてみるとほとんどの謎が解けるという趣旨の本。前半の出雲と大和の中間にあった吉備の取り上げ方が以外にも知らなかった自分がいて、面白かったが、理解にはまだ遠い。他の書物も読んで深めて行きたいと思う。歴史書が当時の権力者への忖度で構成されている事を紐解くのが本書の本筋と感じた。天智天皇、聖徳太子、藤原鎌足、不比等の謎も面白い。祟りから本質を推測する手段も古代史の解明には必要と思われた。2022/11/12
ねこ
3
読みやすく、面白いと思った。2020/06/20
ピエール・牧
1
昭和の初期という時代に及んでも、何故近衛文麿が政界の中枢に君臨することができたのか、その意味を考えるべきだ。2011/10/24
lovejoy
0
★★★2020/01/27