内容説明
中国に源を発する大河メコンは、ミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ヴェトナムを流れ、様々な文化と人びとを結びつけながら南シナ海へと注ぐ。その距離４５２５キロ。東南アジアを撮り続けて三十年の管洋志が、そのメコンを縦軸に、各国の異なった土地の顔を横軸にして、生命力溢れる写真と渾身の書き下ろし文で綴る。
目次
香格里拉（中国）―瀾滄江に塩を見た
麗江（中国）―三本の大河に囲まれた古都
ミャンマー―国境に首長族を訪ねる
ラオス―大きく変化するメコンの流れ
タイ―大河の川べりが楽しい国
カンボジア―メコンの恵みで栄えたアンコール
ヴェトナム―最終点、メコンデルタ
メコンへの道―氷河の一滴から始まる
著者等紹介
管洋志［スガヒロシ］
１９４５年、福岡市博多区生まれ。学生時代、幇間、故悠玄亭玉介師匠の運転手としながら、芸伎界のドキュメントを卒業制作に発表。１９６９年に始まったアジア行で、各地、各国で出会った人間たちの人根に触れ、“人間写真を目指す”。アジアを旅し、日本と共通するコスモロジーに興味を持つ。二十七歳の時、終わることのない人間への興味が頂点に達し、日本全国六十カ所を超えるストリップ劇場の楽屋をまわり、踊り子の行きざまを撮る。受賞は１９７７年第八回講談社出版文化賞写真賞、１９８４年第十五回講談社出版文化賞写真賞、１９８７年第六回土門拳賞、１９９８年第十四回東川賞国内作家賞
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