出版社内容情報
衣食住を満たすために、今日を生き延びるために、性を売る中高生がいる。これは世界のどこかではなく、現在の日本社会のなかで起きていることだ。JK(女子高生)などがなぜ性的に商品化されるのか。だれが性を買い、その構造をつくっているのだろうか。根本にある差別と暴力を問い、自分事として考えていくための入門書。
内容説明
「売春」する中高生に、どんなイメージを持っていますか?―最も考えてもらいたかったのは、買う側の存在とそこにある暴力についてだった。
目次
第1章 いま足元にある性売買(少女は気軽に「売春」に足を踏み入れているのか?;児童買春やJKビジネスは「人身取引」 ほか)
第2章 困難な状況を生き抜いてきたことの意味(「やってみたい!」と言える環境、機会の格差;首相から子どもたちへの「応援」を批判する理由 ほか)
第3章 自分のなかの差別意識や加害者性に向き合って(生活保護は「恩恵」ではなく「権利」;母親に何でも話せる子は性被害にあわない? ほか)
第4章 少女が搾取や暴力に行きつかなくてよい社会へ(血縁だけが家族じゃない;「助けたい」という気持ちが上から目線になる ほか)
著者等紹介
仁藤夢乃[ニトウユメノ]
1989年生まれ。一般社団法人Colabo代表。中高生時代に街をさまよう生活を送った経験から、虐待や性暴力被害を経験した10代の女性たちと共に、虐待や性搾取の実態を伝える活動や夜の街でのアウトリーチ、シェルターでの保護や宿泊支援、シェアハウスでの住まいの提供などをおこなっている。明治学院大学国際平和研究所研究員。第30期東京都「青少年問題協議会」委員、厚生労働省「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」構成員を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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