出版社内容情報
理科が得意なあかねと、生き物好きな石川さんと、実験に興味がある弓削さん。顧問が不在のまま手探りで卵の実験と飼育をする中、考え方の違いからけんかになっちゃった。二人は好きな方向が違いすぎる。性格が合わないなら、お互い離れたほうがいいのかな。でも、ここで生まれた子たちはどうするの? 部活は続けられるの?
内容説明
違う道筋をたどって成長するカエルとサンショウウオ。毎日水を汲み置いて、半分ずつ水を替えて―ついに生まれた!けれど…。
著者等紹介
森川成美[モリカワシゲミ]
大分県生まれ。東京大学法学部卒業。第18回小川未明文学賞優秀賞受賞。『マレスケの虹』(小峰書店)で第43回日本児童文芸家協会賞受賞。全国児童文学同人誌連絡会「季節風」同人
森川泉[モリカワイズミ]
会社員を経て、フリーのイラストレーターとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪丸 風人
12
ぎくしゃくした家庭の少女が、失意のまま入った私立中学で新しい世界に触れる物語。流れで入ったクラブはびっくりするほどトラブル含み。波乱の展開という面ではシリーズ最強ですね。主人公の家でいたたまれなくなる気持ちや、仲間とのいざこざへの苦しみに共感度MAX。人間関係について校長先生の語る意外で現実的なアドバイスが沁みました。両生類の話が主ですが、理科の勉強になる部分もありますよ。ミネラルウォーターは加熱殺菌されていて酸素が抜けているから、水槽に入れてはいけないなんて、知ってました?(対象年齢は12歳以上かな?)2025/07/26
ねこ
6
中学生を対象にした「こんな部活あります」シリーズの1冊。本書は「生物部編」。 なんといっても響いてきたのはこの言葉。 「自分の中に、強くてゆずれない部分があると、どうしても、人とうまくやっていけないんだよね」 ああ、わかると思いました。 身に覚えがあります。 この言葉も響いてきました。 「人はみんな違う感覚で世界を見て生きている」 そうそう。これ、大前提だよね。 良書。2025/04/02
秋芳
2
先輩ナシ、顧問の離脱、やる気のない顧問代理、無責任な校長、と部活モノとしては首をかしげる展開。活動内容よりも、同級生との人間関係がメインになっているようで、「生物部ってのがあるんだ!楽しそう!」は感じられず、シリーズのコンセプトとしてどうなんだろう、という感想。2025/05/12
チタカアオイ
1
【図書館】2025/07/21
くろじら
1
中学生の子達のちょっとした青春模様。部活はあんまりしてないかな。いきなり顧問の先生がいなくなって多少のトラブルを乗り越えて、人の気持ちを思いやれるようになるという展開は定番だけど嫌いじゃない。ただ、サンショウウオの幼生にはエサやらなきゃ育たないよ……生物部としてのリアリティは無いのが残念2025/07/11