出版社内容情報
移動教室が楽しくなるかならないかは、だれと同じ班になるかにかかってる。「まだ班が決まっていない人は手をあげて」先生の声に、あたしは小さく手をあげた。みじめすぎて鼻の奥がつんとした。ガッコとコマリと一緒のつもりだったのに、どうして……。本当の友だちってなんだろう――子どもたちに送る励ましのメッセージ。
内容説明
子どもは、いっぱいまちがっていいんだ!―移動教室が楽しくなるかならないかは、だれと同じ班になるかにかかってる。あたしは、ガッコとコマリといっしょのつもりだった…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
杏子
7
第68回西日本読書感想画指定図書高学年向け。何かの班決めの時にあぶれがちだった子ども時代を過ごした私には、この子の気持ちがよくわかる。失敗したり間違えたりしたら恥ずかしくて消えてしまいたくなると思うよ。この子のおばあちゃんの言うように、子どもはいっぱい失敗して間違ってもいいってことがわかっていたら。逃げ場があったら。しんどいだろうけど、前を向いて時にはうつむいてもどうにでもやり直せる。やめない限りは。友だち関係に悩む子に…。2024/04/08
木漏れ日の下
5
わかる。 悪気なくとも伝わってしまうことある。 全部が同じなんで金太郎飴みたいなことはないから、みんな変。 人と違う。 違うものだと知って、同じを楽しむ。 だから、同じを共に楽しめる人に出会えたらそれは幸いで喜ばしいこと。2024/03/14
遠い日
4
楽しみにしていた移動教室の行事の班決めでトラブル発生。当然仲よし三人組で班になると思っていたのに、ガッコとコマリは知らん顔。教室では三軍女子の子ふたりと組まされた。友だち関係の難しいところをストレートに描いて、痛みと葛藤が生々しい。少4女子の拗れた関係は端で見ているほど簡単じゃない。刃のようなことばをぶつけ合って、心は血だらけ。言ったことばは取り返せない。曲解だと弁明も許されない。友情は一瞬で消える。そこから、惨めさを噛み締めて新しい友人とのやりとりに灯りを見出していく睦月の芯の強さが少しだけ救いだ。2024/03/07
vodka
4
いとうみくさんの新刊。3年生くらいで読めるかな、友達関係を気にしはじめた中学年に。2023/12/28
読生
1
私はとても苦手。 言わなきゃわからないんだよ本当に。 言われても分からなかったりするんだから。 これを女の子あるあるとは言いたくない。きっと男子にもあるから。 でも、人間関係がこうしてもつれていくことはよくあるんだろうな。 ちゃんと喧嘩するのも難しい。 2024/04/06