出版社内容情報
「犬童神社」の宮司・犬養尊が人間に生まれ変わったのは50年前。白い犬ならどんな犬でも人間に生まれ変われるわけではなく、「人間を救った犬」でなければ、生まれ変われない。神社で飼われている犬・シロが、ため息をつきながら、尊に聞いた。「お師匠さんは一体、人間のためにどんないいことをしてやったんです?」
著者等紹介
今西乃子[イマニシノリコ]
1965年大阪生まれ。(公財)日本動物愛護協会常任理事。『国境をこえた子どもたち』(あかね書房)で産経児童出版文化賞推薦、『ドッグ・シェルター』(金の星社)で日本児童文学者協会賞受賞
福田岩緒[フクダイワオ]
1950年岡山県倉敷市生まれ。『がたたんたん』(ひさかたチャイルド)で絵本にっぽん賞受賞。日本児童出版美術家連盟会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
87
犬童神社は犬を祀る神社、そこにいる白犬シロは何度も犬に生まれ変わり人間を助けると人間に生まれ変われると言われていた、そこで宮司さんのお情けで昼間だけ人間に化けて人助けをする修行をすることになる、小学校へ通い出した史郎はある悩みを抱える春樹と出会う、人助けとは命を救うことでなく、信頼出来る友となり幸せにする事、悪事を共感する事ではない。2023/10/18
t miya
4
ふりがなや挿し絵が多く児童向けだとは思うけど、深い話だった。話自体は単純なのだけど、人助けを履き違えてしまうと、それは本当の人助けにはならないと身を持って知るシロこと史郎。私もシロと同じく、命を捧げてまで人を助けたのに!となったしそれでハッピーエンドになればうまく収まるけどそれではアメリカのB級映画みたいになってしまう。人事を尽くして天命を待つ。本当の感動はラストにあった。春樹と史郎の友情も良い。読みやすかった。2025/03/26