出版社内容情報
大切な資源を生み出す海。しかしアワビやウニの餌になる海藻が育たない海域が広がっている。著者はそれを「海の砂漠化」と呼び、原因が陸―人間の活動にあることを解明。打開の道を提唱する。さらに、温暖化防止に必要な視点や原発依存・福島第一原発の処理水問題への警鐘なども。わかりやすい科学エッセイ!
内容説明
豊かな海がなぜ消えていくの?
目次
第1章 食料生産の場・沿岸海域はどうなっているか(飽食の時代は続くのか;河口海域、海の「砂漠化」;干潟(魚介類などの生き物の宝庫)
今後もダムを建設すべきか)
第2章 このままでは地球温暖化は止められない(二酸化炭素の放出量はどうなっているか;北極海を貨物船の航路としていいのか;中国、ロシア、北朝鮮、無駄な二酸化炭素排出を止めよ;メタンガスの増加)
第3章 二酸化炭素を削減する一助として(二酸化炭素の削減に便乗する公共事業;消費電力の削減とエネルギー・食料の地産・地消;高校同期の山林王の話と植林のこと;タイでの経験から)
著者等紹介
松永勝彦[マツナガカツヒコ]
北海道大学名誉教授。1942年三重県生まれ。立命館大学理工学部化学科卒業、大阪大学大学院工学研究科修了。理学博士。1986年から北海道大学教授。森林が河川、湖、沿岸海域の生物生産にはたす役割について研究。環境の研究にたずさわる研究者に贈られる第一回環境水俣賞(1992年)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kamekichi29
3
海の砂漠化や地球温暖化などの環境問題とその対応に関して。利権のために行ったような対策、対応への苦言と警鐘。2024/09/19
Humbaba
2
学者だからと言って全てを知っているわけではないし、多くの人が唱えている学説だからと言って必ずしも正しいわけでもない。間違っていたら訂正するのがあるべき姿勢だが、誰もがそれをできるというわけでもない。誤りを謝罪できないというのは残念なことではあるが、それを強制するわけにもいかないし、葬やって対応していても何も進まない。変更された考え方が正しいかもわからない以上は、データを取って何が真実かを見極めていくことが求められる。2024/05/11
Humbaba
1
環境は一度乱れてしまえば元に戻すことは非常に難しい。後から大切だったとわかったとしても、潰れてしまったものを戻すためには多大なるコストが必要となるし、場合によってはそもそもいくらコストをかけても戻せないことすらある。だからこそ起こっていることに対して敏感になり、おかしな問題が生じていないかを検証することが必要になる。しかし、考えているよりもずっと早く問題は進行してしまうことが多い。2025/02/07
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