内容説明
表現の持つパワー、映し出す思いと社会。
目次
第1章 アート―描かれた人たち
第2章 映画―ハリウッドに男多すぎ
第3章 多様性―新しい文化の原動力
第4章 音楽―男の聖典がくずれる時
第5章 モード―時代を超え世界を変える
第6章 オペラ―本当の主人公はだれか?
第7章 文学―語られる言葉
第8章 群像1―表現する人々
第9章 群像2―拓く人々
著者等紹介
川田忠明[カワタタダアキ]
1959年生まれ。日本平和委員会常任理事、原水爆禁止日本協議会全国担当常任理事などを務める。日本平和学会会員。東京大学経済学部卒業。著書、共著書など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
37
へえ!紹介されている事象・人々への視点が自分と近くて、とても楽しめました。まさにアート、ジェンダー、世界の順で優先されているコラム集です。ニヤリとしたのは土偶・伝統の欺瞞と危険、シシアン・ウエストウッド、マリア・メーリアン。新刊コーナーから。2022/06/20
つーちゃん
8
婦民新聞のエッセー連載を、かいつまんでのっけてる本。なので、基本的に女性の人権がテーマになってるものの、どちらかといえばアートを多面的に楽しめる本という感じだった。ユディトとかサロメとか、自分が美術から知ったものが、オペラや小説からのアプローチで解説されてて面白かった。著者の個人的な意見がゴリゴリに前面に出るわけでもなく、声高々にジェンダー問題に斬り込むというわけでもなく。ヒトが創り出した美しいモノを静かに解説して、ふと問題に気づかせてくれるような、さりげなさが心地よかった。2022/06/01
よしあ
1
図書館のYAコーナーにあった。 著者の背景は知らないが、紙面で連載していたコラム的な文をまとめたものらしい。一記事で見開き2ページなので、物理的に読みやすい。内容は、ジェンダー不平等、無意識のバイアス、平和論など。時々時事問題を絡めて。映画や舞台や小説では、主人公は男性が多い。でなければ女性。なので、どちらにせよ論が張れる。。そりゃそうなんだけど。……性差ってなんだろう。2024/06/07
yo yoshimata
1
絵画、映画、漫画、クラシック、バレエ、モード…多彩なテーマを、ジェンダーや平和の視点で描くエッセイ集。おすすめです。 「戦争美化とは、あからさまな賛美にあるのではなく、醜い事実の捨象にある」。中東やウクライナを思う時、深く突き刺さる言葉です。2023/10/12
Jessica
0
絵画等の分かりやすい「アート」をジェンダー論的視点から見る試みは新しくない。 しかしこの本はオペラ、文学、映画とプリキュア、MIA、百人針などについてジャンルを問わず語りまくり。 冊子の掲載の文章を文庫化した為、一つにつき2ページのエッセイで読みやすく、かつかなり面白かったです! 2022/05/23