内容説明
初めて出会った野生のゴリラ。一瞬で魅了される。分厚い胸板。山のような肉体。威圧感。想像を絶する怪力の持ち主。だけど子煩悩で遊び好き。争いを好まない。素顔のゴリラに会える写真絵本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
53
前川さんの写真展に行き、2枚の写真に魅入られてしまった。そのうちの1枚がゴリラの写真。何と言えばいいのだろうか、ゴリラの持つ姿・眼・佇まい・家族の姿。どんな言葉で表現しても、表しきれないものがある。住む世界・自然そのものを、全て受け入れかつ、自分たちのものにしているようであり、それでいて横暴さのようなものがない。想像を絶する力強さと、慈愛に満ちた懐の深さを持つ存在。それがゴリラなんだと思う。人は、その前で、自分自身の在り様を試されてしまうのではとすら思う。2024/08/22
たまきら
37
前川さんの写真と、追体験しているような文章に惹かれて、彼の本をゆっくりと取り寄せています。ヴィルンガ火山群というルワンダ、ウガンダ、コンゴ三か国に共有されているエリアに住むから火の山、かあ…頭にスコンと入る説明でした。あっ、本当に目の前で撮影されてる!体毛がはっきりとわかる、表情に圧倒される…夢中になって眺めました。「この地の営みを見ていると地理的なことは愚か、生きものとしての境界線すらあいまいに思えてしまう」という言葉に深く共感しました。守っていきたい美しい生物です。2025/11/08
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
20
マウンテンゴリラの写真絵本。「ゴリラを見てみたい」という思いから初めてのアフリカへ。そこで出会ったゴリラに魅了され4年間おいかけることになる。群れの中心であるシルバーバックや子どもたち、そんな近くで写真が撮れるなんて!と驚く写真も多数。言葉はなくてもそこに強い信頼があるからこそだろう。ただ内戦の犠牲になっているゴリラたちも多く、信頼を壊しているのは人間であることにも気づかされる悲しさがあった。2022/09/04
kirinsantoasobo
17
図書館本。黒という色はとても綺麗な色だなと惹き込まれる一冊です。親子関係の繋がりの深さと穏やかで優しい目に愛しさを感じます。人間にいちばん近い生き物だからか、人間の始まりを重ねて想像してしまう親近感の湧く写真集でした。2025/07/24
春風
9
ゴリラはローランドゴリラとマウンテンゴリラという名称が一般に知られていると思うが、本書は日本国内では見ることのできない、アフリカ赤道直下の火山帯を生息地とするマウンテンゴリラが主人公の写真絵本である。対象年齢は小学生かと思われるが、大判の美麗な写真が満載されているので、大人でも楽しめる。写真家の前川氏がマウンテンゴリラの撮影行において、行ったこと、考えたことが文として載っている。面白かったのは、写真を撮っていたところ、メスゴリラに腕を掴まれたエピソード。マウンテンゴリラのマッドな光沢を放つ毛並みが美しい。2022/08/05




