著者等紹介
ルアーズ,マーグリート[ルアーズ,マーグリート] [Ruurs,Margriet]
オランダ生まれ。人生の大半をカナダ人としてすごしてきた。児童文学作家。受賞多数。カナダのサイモン・フレーザー大学で教育学修士号を取得。カナダ、ブリティッシュコロンビア州のソルトスプリング島に家族とともに暮らす
バドル,ニザール・アリー[バドル,ニザールアリー] [Badr,Nizar Ali]
シリアのラタキアに生まれ、今も暮らす
前田君江[マエダキミエ]
1972年長野県生まれ、ペルシア語翻訳者・東京大学教養学部非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
82
戦争・難民をテーマにした絵本。アラビア語訳あり▽穏やかで楽しかった日々が、戦争で壊され人々は故郷を出る。荷物を担ぎ、子どもたちの手を引き、人々は歩いていく▽著者マーグリート・ルアーズは、シリア人ニザールの石で描いた作品をフェイスブックで見つけた。巻末に「読者のみなさんげ」メッセージあり▽無機質な石なのに、温かみを感じます。紹介してくださった読メに感謝です。2018年発行2025/09/14
ぶんこ
56
表紙をみて変わった絵と思ったら、なんと全部石で表現されていました。この絵を偶々見つけたルアーズさんが感銘を受け、シリア在住の石絵作者ニザールさんに連絡をとり、一緒に本を作る。出版したボブと彼の妻は民間によるシリア難民受け入れスポンサーであった。戦争が続く祖国を離れざるをえなくなったシリアの人々。その様子が石なのに、見る人に強烈な痛みを伝えてきます。コロナ禍から、かなりきな臭くなってきている世界。難民はどんどん増えているでしょう。明日は我が身として、日本も難民受け入れに大らかになってほしいと思いました。2022/08/22
Smileえっちゃん
56
「図書館本」シリア難民の方々の悲しみ、苦しみが書かれいます。書かれた絵でなく、様々な色、形の違った石を組み合わせて表現されています。どの絵にも物語があり、平和を願う心が伝わってきます。戦争によって幸せな生活を脅かされ国を離れなければならない悲しみ。これは初めて見る絵本、絵本でありながら、素晴らしいアートの世界です。2020/10/10
gtn
30
幼い子や重い荷物を背負い、小舟で海を渡り、ひたすら歩き続けてようやくたどり着いたライフルも爆弾もない場所。しかし、そこは祖国ではない。2021/09/03
Cinejazz
28
カナダの児童文学作家<マーグリ-ト・ルア-ズ>は、硬く冷たい石に命を吹き込み、人々の愛、苦しみ、悲しみ、喜びの感情を表現する、シリア人の石の芸術家<ニザ-ル・アリ-・バドル>の作品に目を奪われたことがきっかけとなり、ニザ-ル氏の石のアートに寄り添ったシリア難民の悲劇の物語が誕生した。 戦争のために自分の国から逃げ出さなければならない多くの人々(世界で7000万人以上もの人々)の不幸な状況を知り、平和と人間の尊厳についての意味を伝える沈思黙考の絵本。 2022/08/08