内容説明
「大戦争」後、人類は三百年の時を耐え地下シェルターから開放の時を迎える。大陸の東にはオルテシア共和国、西には中小シェルターの共同体であるカザール自治連邦が。そして、共和国の荒れ地の片隅に、飛ぶことを欲する少年がいた。
著者等紹介
みおちづる[ミオチズル]
埼玉県生まれ。『ナシスの塔の物語』(ポプラ社)で椋鳩十児童文学賞、児童文芸新人賞受賞。日本児童文学者協会会員
川浦良枝[カワウラヨシエ]
1963年東京生まれ。武蔵野美術短期大学商業デザイン科卒業。デザイナー、イラストレーターとしてカレンダー、文房具などの制作を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
どら母 学校図書館を考える
8
勤務先にて、下読み2017/12/04
りんふぁ
5
文学から平和を訴える的な。色々置き換えたりしてるが、思想の自由を翼に置き換えたのかな?もっとファンタジーなものかと思ったので、ちょっと思想誇示が強く感じた。悪くはないけどね。2016/08/31
菱沼
4
自由を求めた少年が、軍隊という枠に身をゆだねる安心感に絡め取られていく様子がよくわかる。「自分で考える」ことの大切さをあらためて思う。無限速度というのは、テレポーテーションと同じようなものなのだろうか。高度な電子技術を開発しているらしい国なのに、飛行機が作られていないのはなぜなのか。疑問も残るが、一気に読んだ。2016/08/15
Junya Akiba
2
「ナシスの塔の物語」の雰囲気がとても好きだったので、こちらも借りてみた。しかし、そのテーマは意外にも戦争。最後まで読むと、これは日本児童文学者協会が発足した「新しい戦争児童文学」委員会が刊行したものと分かった。なら仕方ないか、、、。少しSFチックなファンタジーで主人公ノニもとても素敵な本書、もっともっと話をふくらませて欲しかったなぁ~。2019/08/19
ねこ
2
スケールの大きな作品なので、全3巻くらいで書いて欲しかった。200ページ強では、物語の骨子が目についてしまう。残念。でもね、飛翔学のことばがカッコイイ。子どもたちはきっと心に刻むはず。「飛翔することは…」、これは「自由であることは…」なのだけど、飛翔という言葉のほうがぴたっとくる。ワタシの心にも。2016/12/09