内容説明
100万人超える子どもたちの第二の家を、放課後を、豊かに発展させる道は?新制度で何が変わるのか?培ってきた理念を捉え直し、地域協働の子育てを考え合う。
目次
1 学童保育の現在と未来(現代日本の学童保育;子ども・子育て支援新制度と学童保育)
2 子どもの放課後問題を考える(「子どもの放課後問題」とは;「子どもの放課後」を問い直す;「地域子ども教室推進事業」の歴史的意義の再評価;子どもの「放課後」をめぐる動向―日本・韓国・中国の現状比較)
3 子どもと地域・放課後(子どもの育ちと原風景;子どもの地域生活の復権;子どもの遊びと居場所を考える;地域・放課後のとりくみの基礎的視点;地域における新しい子育てネットワーク)
補論 いじめ問題と子どもの人権
著者等紹介
増山均[マシヤマヒトシ]
1948年、栃木県宇都宮市生まれ。専門は社会教育学、社会福祉学。東京教育大学文学部哲学科、東京都立大学人文科学研究科大学院修了。日本福祉大学社会福祉学部教授、早稲田大学文学部教授を経て、早稲田大学文学学術院教授。日本学童保育学会代表理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
24
子どもにとって放課後保障とはどういう意味を持つのか、深く考えさせられました。競争的・管理的教育のなかに置かれ、子どもが自己肯定感を持ちにくくなっている今日、子どもの思いっきり遊ぶ権利、何もしないでボーっとする権利、文化を親しむ権利を今ほど大切にしなければならないときはないのではないかと思いました。また、学童保育が子ども子育て新制度によってどのように変わっているのかも学ぶことができます。大きな問題点として保育・教育概念の変容がありますが、それは乳幼児保育だけではなく学童保育でも当てはまるのだと思いました。2015/10/30
manamuse
22
今の子供達には、私達が思い出して懐かしむような放課後などない。極端な話、学童か学童じゃないかの二択だ。コロナで明日からまた休校になる学校が出た。その学校の生徒は原則受け入れ禁止…親が安心して働ける為の学童でもあるのに、本末転倒な気がしなくもない。どう考えても授業時間も足りない。どうするつもりなんだろう…。ちなみにウチの学童さん達、今は秘密基地作りに夢中。2022/03/07
tellme0112
9
何もしない時間も大切。子どもの権利条約に基づいた視点。子どもが居場所を選ぶんだよねえ…2017/05/14
kadoyan
3
母親の勤労世帯がふえ、子どもの遊び場が奪われるなか、学童の役割は大きい。私の子どもも今年から学童。放課後は、助かっている。学童があることで、地域のネットワーク構築の要にもなりうる。学童や保育、待機児も問題になっているが、必要なだけふやしてほしい。2016/05/24
Yumi
1
「今の子供は時間に追われストレスを解消しきれていない。」 耳が痛い…。 「学童が居たい場所ではなく、居させられている場所になっている。」 肝に命じて…。 参考図書をもっと読みたい。2016/02/10