目次
1 マルクス未来社会論の“発掘”(綱領改定で、なぜ未来社会論の展開に特別に力を入れたのか;未来社会の本論を“発掘”する課題に取り組む;第一の“発掘”。未来社会の本論は『資本論』で展開されていた ほか)
2 マルクスの恐慌論を追跡する(『資本論』(マルクスの経済学)の二つの側面
『資本論』にも歴史がある
最初の時期―「恐慌=革命」説が「没落」理論の中心にすえられた ほか)
3 社会変革の主体的条件を探究する―労働者階級の成長・発展に視点をおいて(マルクスは『資本論』第一部(完成稿)の執筆にどういう構想で臨んだか
序論的に。最初の未来社会論、労働がもつ本来の人間的意義
資本主義体制のもとでの労働者階級の成長と発展―その三つの必然性 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yo yoshimata
4
『資本論』には、埋もれたままの重大な命題が残されているーーという不破さんの最新研究です。埋もれていた未来社会論を発掘し、「恐慌=革命」論を乗り越えたマルクスが資本主義の必然的没落をどう認識していったのかを追跡し、その分析と一体に解明されている社会変革の主体の形成過程を探究する一冊です。この研究が切り開いた新しい視野を学ぶとともに、この理論探究を可能としたのはソ連や中国の乱暴な干渉とたたかった自主独立の歴史がある、との指摘の重さを噛みしめました。2015/07/16
kadoyan
3
資本論に関わって、未来社会論、恐慌論、労働者階級論の不破さんの発掘、追跡、探求のまとめ。それぞれのテーマになっているが、それぞれがお互いの関連があり、総合的にとらえることが大事だなとも感じました。資本論第一巻、あらためて読み直したい。2015/12/23
二人娘の父
0
「未来社会論」「恐慌論」「労働者階級論」。いずれもこれまで不破さんの『資本論』研究で独自の問題意識を持って取り組んできた内容が、関連付けられまとめられたもので、研究成果の整理と理解をする上で絶好の著作となっている。特に印象に残ったのは「労働者階級論」。私のようないわゆる大衆団体の事務局員として働くものにとっても、これまでの働き方=考え方に一石を投じるものだと受け止めた。いずれにしても、しっかりと理解し、議論していきたい論点だと思う。2015/07/27
出原樹音
0
資本主義を乗り越えた未来像を語る本。2018/03/21
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