目次
ディミトロフ。ナチス権力との対決(ディミトロフの逮捕;その時、ドイツには何が起こっていたか;ナチスの法廷を舞台にした激闘;モスクワでのディミトロフ)
コミンテルン第七回大会(三〇年代初頭―ファシズムの台頭;第七回大会に向かっての苦闘;第七回大会ではどのような転換が決定されたか;コミンテルンの自己批判ぬきの路線転換;コミンテルンの機構はどうつくりかえられたか)
大テロル(スターリンと反対派との闘争史をふりかえる;キーロフの暗殺;「反革命陰謀」のシナリオ―その“進化”の三つの段階;虚構の「反革命陰謀」シナリオは誰が作成したのか;「大テロル」の真相は、なぜ半世紀もの間隠されてきたのか;コミンテルンと「大テロル」;スターリンは「大テロル」で何を目的としたのか)
「スターリン秘史」―巨悪の真相に迫る
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひかりパパ
6
91年にソ連が崩壊してから明らかとなった歴史。スターリンの専制政治、独裁政治が少しずつ明らかとなってきた。世界で最初の社会主義革命を経て社会主義の道に踏み出した国が社会主義とは無縁の国に変質していく過程が本巻以後解明される。スターリンは百万単位の共産主義者を抹殺。しかも共に戦った忠実な同志たちである。独裁政治にテロルは付き物か。2016/08/28
浮草堂美奈
2
小説の資料に。2016/06/23
yo yoshimata
2
一気に読みました。雑誌連載では、論述の全体像がいまひとつ分からなかったのですが、単行本になって見通せるようになりました。スターリンの巨悪の実態的解明。よく学びたいです。2014/11/07
しんすけ
1
たった一人の男のために国際運動の進路が狂わされることがあるのだろうか。信じられないことだが、これは現実なのである。不破哲三の客観的な筆致で語られるが故に、この現実があまりにも悍ましい。だが、ヒトラーやスターリンが歴史の現実として残っているのは誰も否定できない。それを上書きするかの如く安倍晋三は日本ファシズム復活に邁進している。嘆かわしくも、民主主義不在の日本の現実として、これも認めねばならないのである。2015/12/27
二人娘の父
0
スリリングな展開。現代史研究に欠かせない研究になるでしょう。今後が楽しみ。2015/04/01