内容説明
悲しみが笑いに、笑いが希望に変わるとき、「劇ことば」が生まれる。シェイクスピアの目を借りて読み解く新しい井上ひさし論。
目次
1章 井上ひさしとの出会い
2章 『薮原検校』―ことばの凄み
3章 シェイクスピアとのチャンバラ
4章 『頭痛肩こり樋口一葉』―ことばは想像力に乗って
5章 「昭和庶民伝三部作」―ことばの落ち着き
6章 「東京裁判三部作」―“巨大な山”は踏み越えられたか
7章 『父と暮せば』『組曲虐殺』―ことばとテーマの一致
8章 私の好きな劇ことば・せりふ
著者等紹介
小田島雄志[オダシマユウシ]
1930年旧満州・奉天生まれ。東京大学名誉教授、東京芸術劇場名誉館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
バッカス
3
読書リスタート(-_-;)!仕事以外の本は実に4ヶ月ぶり。世の中、自宅勤務が終わり、通勤電車が混んできて座れなくなったから。久しぶりの読書が、この本で良かった。言葉巧みな井上ひさしを、シェークスピアと比較して、読むのは、新しい視点だった。確かに二者はよーく通じてる。小田島先生らしい着想。井上ひさし再読したくなる。2020/07/15
モンとブラン
3
井上ひさしを通し小田島雄志が読者に劇ことばを投げかけてくれる贅沢な本。2014/12/11
Hiro
2
井上ひさしの主要劇作品を紹介し、そこに出てくる、活きのいい名台詞の数々がどのように劇の中で生まれ機能しているかを解説している。簡にして要を得た井上劇の入門書。著者の方が年上だが二人はほぼ同時代人で、戦争体験や戦後日本の成り立ちについて私は二人から大いに学びたいと思った。それはさておき、まずは藪原検校、それから夢の裂け目、組曲虐殺と読んでいきたい。舞台を観るのが本当だけれど。2024/09/14
ヨー
2
なかなかよかった2023/08/16
yokichimaru
1
小田島雄志の視点から立ち上がる井上ひさしの魅力。 一度、舞台を見ておくべきだったと後悔した。2015/02/01
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