内容説明
私たちは次の世代に、どんな明日を、どんな未来を手渡すのか―医師・俳優・作家として活躍する三人が憲法九条への思いを綴る。
目次
明日の世代のために―今私が願っていること(澤地久枝)(一人の存在として声を上げる;密約;原発事故は人災 ほか)
憲法九条は世界の宝(宝田明)(「九条の会」とのご縁;ミュージカル『葉っぱのフレディ―いのちの旅』;ハルビンの少年時代 ほか)
勇気をもって「ノー」と言おう―真の愛とゆるしのために(日野原重明)(戦争は人間を鬼に;尊敬する医師に学ぶ;「いのちの授業」 ほか)
著者等紹介
日野原重明[ヒノハラシゲアキ]
1911年生まれ。聖路加国際メディカルセンター理事長、聖路加国際大学名誉理事長
宝田明[タカラダアキラ]
1934年生まれ。俳優として舞台・映画・テレビで幅広く活動
澤地久枝[サワチヒサエ]
1930年生まれ。ノンフィクション作家。「九条の会」呼びかけ人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Gotoran
40
「九条の会」での講演がベースの本書。悲惨な戦争体験世代の作家(澤地久枝氏)、俳優(宝田明氏)、医師(日野原重明氏)が、日本国憲法九条への思いと二度と同じ過ちを繰り返させない決意と次世代に本当の平和をもたらすための希望を語る。戦争体験のない現政権のなし崩し的な改憲(恐らく改悪)の流れに対して勇気を持って「ノー」と言うためにも、本書を読んで良かった。人類の在るべき姿を示したE.カントの『永遠平和のために」に通じる世界に誇れる日本国憲法九条を守ってゆきたいものだ。2015/03/07
MrO
3
先日、ゴジラ音楽祭に行き、宝田明さんのサインが貰えるという、実にミーハーな動機で買った本だったが、とてもタイムリーな内容だった。「九条の会」での、日野原さん、澤地さん、宝田さんの講演をまとめたもの。人によっては、彼らの素朴な平和観を笑うことが、現実的なことだと思うだろうが、笑っている大半の一般庶民こそが、ほんの一部の人たちの利権のために、犠牲になるということを忘れるべきでない。日本国憲法が、不幸で異常な状況下で生まれたことは、否定しようがないが、それを育ててきたのは、戦後の日本人だ。そういう思いで読んだ。2015/01/21
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