内容説明
「西遊記」の舞台をめぐるユニークな歴史発掘紀行。
目次
序 日本とシルクロード
1 玄奘三蔵(三蔵法師)とシルクロード
2 シルクロード探訪(東ローマの金貨;アフガニスタン;中央アジア;キルギス;シリア、イラク、イラン、ロシア;中原と匈奴;インド;ソグド移民;海の道)
3 シルクロード研究の今後
著者等紹介
菅谷文則[スガヤフミノリ]
1942年奈良県生まれ。関西大学大学院修了。奈良県立橿原考古学研究所で古墳・寺跡などの発掘に従事し、北京大学に留学。帰国後、シルクロード学研究センター研究主幹などを経て、95年から2008年まで滋賀県立大学教授。09年から橿原考古学研究所所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ようはん
12
タイトルにある玄奘の旅に関しては前半しか触れておらず、シルクロードが通っていた各地の遺跡や出土品に関しての調査に関する著者の体験がメイン。東ローマ帝国の貨幣が中国で多数出土していたり、中国とペルシアのガラスの違い等興味深い点もいくつかあったがとにかく地図があまり挿入されておらず読みづらいとしか言いようが無かった。2020/09/26
周参見
0
西遊記からシルクロード好きになった私にとってはなんと心惹かれるタイトルかと手に取りましたが、三蔵法師がメインに語られるのは前半40ページほど、あとは筆者の研究旅行日記(?)で、ちょっとがっかりな本です。研究旅行記の部分も興味が惹かれるのですが、基本的に各国で体験したことを思いついたまま書いているようで、流れもなければオチもなく、「え、これで終わり?」という感じで次の国(都市)に移ります。本業は研究者なので、研究成果は相当あるでしょう。書き方と構成の問題だと思うので非常に残念です。2016/02/06
takao
0
ふむ2025/04/12
韓信
0
中国や中央アジアにおける考古学的発掘調査に関わる思い出を綴る歴史紀行。著者は固原史氏墓群を発掘した方なので、そのあたりの話を期待して読むが、東洋史の知識自体はかなり怪しいようだ。北周田弘墓の発掘にも関わっていたようで、ビザンツ金貨がスパンコールのように(金縷玉衣のように)遺体の着物の前身頃に縫い付けらていた話や、現代のソグド人の末裔を捜してキシューへ行くなどロマンを感じさせる話もあり。キルギスのアクベシム遺跡は唐代の砕葉城とのことで、安西副都護の杜懐宝が駐留してたようだが、◯◯砕葉鎮圧十姓使としてだろうか2023/09/03