目次
1 消費者が負担しているというウソ(欠陥1)
2 転嫁できなくても、転嫁していることにする(欠陥2)
3 消費税は「間接税」ではない!?(欠陥3)
4 ないところから取る(欠陥4)
5 財界が税率アップを要求するワケ
6 輸出品のみ「ゼロ税率」の不公平(欠陥5)
7 消費税が派遣労働者を増やす!?(欠陥6)
8 「飲食料品非課税」「軽減税率」「福祉目的税」を考える
9 誰もが共感できる税制に
10 この増税、やってはいけない
著者等紹介
斎藤貴男[サイトウタカオ]
1958年東京生まれ。ジャーナリスト。早稲田大学商学部卒業、英国バーミンガム大学大学院修了(国際学MA)。「日本工業新聞」記者、『プレジデント』編集部、『週刊文春』記者を経てフリーに
湖東京至[コトウキョウジ]
1937年東京生まれ。元静岡大学教授、元関東学院大学教授。税理士。1965年税理士一般試験合格。1972年以降、税制・税務行政・ヨーロッパの付加価値税制の実態を学ぶため、フランス、ドイツ、アメリカ、カナダなどを歴訪、国際税制の研究を深める。全国青年税理士連盟会長、税経新人会全国協議会事務局長、東京税理士会理事を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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T坊主
5
私は定年後ボケ防止で細々と輸出業をしているが、競争があるので10%位の利益でやるしかないが、消費税がかかってくるので、それを仕入れ先に払うことになる。10%になったら、利益はほとんどなく、翌年の還付金が利益という事になる。資金繰りも余裕がないとやっていけないことになり、廃業も視野に入ってくる。大企業は価格転嫁も可能だし、下請け、仕入先を泣かせることにより利益も出る。輸出をしていれば、大幅に儲かる。一方中小、小売業者は苦しい立場に立つ。消費税が如何に矛盾した悪法かを説いている本。2014/04/12
どら猫さとっち
4
本書を読めば、消費税がなぜ増税してはいけないかがわかる。消費税は我々の幸せな生活さえも、簡単に奪い去っていくのだ。なかには自殺にまで追い込まれた人もいる。不況下にある現在、本書を読むことは、これからの我々の人間らしい生活へ繋ぐ手掛かりではないだろうか。斎藤貴男氏には他に『消費税のカラクリ』、『消費増税で日本崩壊』でも消費税について書いている。是非ご一読を。2012/12/20
かんちゃん
3
消費税率が上がったところで、それはもともと物価に吸収されていていたものだから実質負担者は小売り主などの事業者になってしまっている、つまり転嫁はなされていないのではないかという議論。輸出販売による消費税還付金を考えると、負担者と還付者が一致していない不公平が存在する。制度的にはそれが見えづらいから問題が難しくなっていると、そういう認識でいいんだろうか。今まで消費者目線でしか考えたことが無かったので、事業者目線だとこういう風に見えるんだな、と思った。同じアイデアの人同士の対談なので、反対意見も知りたいところ。2012/12/16
kadoyan
3
消費税が、いかに不公平で、大企業や財界などによって、どうとでもなる、下請け企業に大きな負担をしいるものなのかがよくわかる一冊!2012/10/29
n yamamoto
1
消費税増税は中小企業を潰し、人々はエリートか派遣にしかなれない社会になる? 途中まではちゃんと理論の台車を押して来たのに最後に放り投げちゃもったいない。 輸出優遇のための税金だってのは勉強になった。2015/11/19