内容説明
1945年7月3日の夜、姫路空襲のさ中、6歳の姉の手からもぎとられて3歳のよしこは炎の中に消えていった。
著者等紹介
たかとう匡子[タカトウマサコ]
1939年神戸市に生まれる。1961年から四十三年間、高校の国語教師として勤務。日本文藝家協会、日本ペンクラブ、日本現代詩人会会員。詩集『学校』(思潮社)で第8回小野十三郎賞受賞
たじまゆきひこ[タジマユキヒコ]
田島征彦。1940年大阪府堺市に生まれる。幼少年期を高知県の山村で暮らす。京都市立美術大学染色図案科卒業。型染技法で、版画・絵本を制作発表し続けている。『祇園祭』(童心社)でブラチスラバ世界絵本原画展金牌、『じごくのそうべえ』(童心社)で絵本にっぽん賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Smileえっちゃん
43
強烈なタイトルにひかれて手にした図書館本。作者、たかとう匡子さんの体験をもとに描かれた絵本です。おそろしい戦争があり、姫路空襲の中、目の前で妹のよっちゃんが「もえた」なんとむごいことに・・・匡子さんが1年生、よっちゃんが3歳だった。匡子さんをはじめ、心から消えることのない悲しみを、どれだけ多くの方が背負ってきたことか…平和な日が当たり前になってしまってる今、忘れてはいけないことですね。多くの犠牲があったことを・・・2016/06/30
かおりんご
41
絵本。姫路の空襲の話。目の前で、妹が焼かれたら辛いだろうな。ノンフィクションなだけに、心に刺さります。2014/12/20
かおりんご
12
「ちいちゃんのかげおくり」に合わせて、戦争を知ってほしくて読み聞かせる。3年生は、衝撃を受けていた。2024/10/02
どら母 学校図書館を考える
12
勤務先で。2020/07/14
アキ
11
作者のたかとう匡子(まさこ)さん自身の体験を描き、最後を「このころ世界中のたくさんのよしこが死にました」と、結ぶ絵本。このとき、世界中によしこがいたなら、同じ数だけ、よしこの姉のまさこのようにその手と小さな手をつないでいた兄妹姉妹両親祖父母たちが居たはず。離れた手の感触だけを頼りにそれからの人生を生きることになった人々が…。6歳の姉まさこの手からもぎとられて3歳のよしこが炎に包まれたのは、姫路空襲のさ中、1945年7月3日の夜のこと…。2012/11/17