内容説明
戦災資料センターにカンパした元捕虜米兵。彼は、東京大空襲を経験し、動物園で見世物にされた…加害、被害をこえて平和の交流はできるか。
目次
第1章 アメリカからの客人
第2章 ハロラン氏を東京案内
第3章 お宅に押しかけて聞く
第4章 戦災資料センター建設の夢
第5章 開館式に、グッド、グッド!
第6章 増築に小切手が届く
第7章 わだかまりと想像力と
著者等紹介
早乙女勝元[サオトメカツモト]
1932年、東京生まれ。12歳で東京大空襲を経験。働きながら文学を志し、18歳の自分史『下町の故郷』が20歳で刊行される。『ハモニカ工場』発表後はフリーで、ルポルタージュ『東京大空襲』(岩波新書)が話題になる(日本ジャーナリスト会議奨励賞)。70年、「東京空襲を記録する会」を呼びかけ、同会による『東京大空襲・戦災誌』が菊池寛賞を受賞した。99年に映画「軍隊をすてた国」を製作。2002年、江東区北砂に民立の「東京大空襲・戦災資料センター」オープンに尽力、館長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぞだぐぁ
2
撃墜されて捕虜になっており、虜囚となっていた東京で味方の米軍による空襲で死にかけたアメリカ人と、彼にヒアリングを行ってその後援助を受けたりして平和資料館を作った日本人の話。 青島から石原都政に替わった頃の話らしく、先の資料館を元々都で作る予定が潰されて資料も保管料かかるからどうにかするように言われたとかの恨み言もあるけど、自費でゲストとしてアメリカから来てもらったって話はもう少し恥ずかしがろうよ……。 ハロラン氏の経験したことでは、動物園の檻の中に入れられて辱められたというエピソードもあり、焼け出さ(続く2024/07/29
M
2
太平洋戦争の体験を、今までとは違った視点から知ることができた。戦争を客観的に見るのは難しい。2013/07/15
mimm
1
東京大空襲に遭った元B29飛行士で、日本軍の捕虜となったハロラン氏の貴重な記憶と、著者様の建てようとしていた東京大空襲・戦災資料センター開館への記録。広島原爆時の捕虜の悲惨さは、先日読んだものの、東京大空襲でも当然のことながらあったわけで。今年はたくさんの資料を手にし、自分なりの考えを固めようと思いますが、政治的思想は踏み込まないよ。2015/01/06




