内容説明
劇的に移ろい続けるアラスカの大自然を、四季とおして瑞々しく描いたエッセイ。
目次
冬
オーロラ
雪、たくさんの言葉
遙かなる足音
春
風の鳥
季節の色
カメラを盗んだオオカミ
グリズリーに挑んだムース
満天の星、サケが森をつくる〔ほか〕
著者等紹介
星野道夫[ホシノミチオ]
1952年千葉県市川市生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。動物写真家田中光常氏の助手を経て、アラスカ大学野生動物管理学部に留学。以後アラスカの自然と人びとの暮らしを見つめ、写真と文章で記録し続ける。86年アニマ賞、90年「Alaska風のような物語」(週刊朝日連載)で第15回木村伊兵衛写真賞受賞。96年8月、カムチャツカ半島での取材中、ヒグマの事故により急逝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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reading
19
秀逸な文章と、時に息をのむような写真がちりばめられた作品。心が洗われるような、感動を味わうことができる。2018/06/14
けんとまん1007
12
自然ってなんだろう?人がいてもいなくても、そこには生き物たちの営みがあるし、生き物がいなくても、自然の移り変わりがある。多くの人は何かを勘違いしてしまっているのかもしれない。インデイオたちの言葉の奥深さも感じ取ることができる。雪・・・・同じ雪でも、実際はいろんな雪があって、それに対応する言葉にあふれている。それこそが、そこに生きてきた民族の歴史の表れだろうと思う。このくにでいううと、色を表す言葉にいろんなものがあるように。2011/02/05
せんとえん
11
「アラスカの詩」全3巻の一冊。アラスカの冬はマイナス五十度だそう。そんな地の果てのような極北の土地と、そこで暮らす動物たちの生命の営みは、まるで空想の世界。星野氏の優しいまなざしは、ホッキョクグマも、小さなリスも、そして人間にも、同じように時間が流れ、季節がめぐっていると、教えてくれる。2021/06/02
はむちゃん
9
野生の生き物と飼っている生き物は全然違うと思いました。自然の中には不思議なことや大変なこと、美しいものなどいろいろなものがあることを知りました。2015/07/28
かいゆう
7
アラスカの自然の美しさ、厳しさが描かれています。一年の半分を占める冬。厳しい冬があるからこそかすかな春の訪れに感謝し、夏の光をしっかり受け止め、つかの間の美しい秋を惜しむ事ができる。無駄なものはない。死もまた新しい生命を育む糧となるのですね。星野さんのように、自然や生命の営みを感じられる人間になりたいものです。2012/11/09