内容説明
同じ被爆者として心を通わせた日本人医師と韓国人被爆者の絆と友情の絵本。
著者等紹介
大門高子[オオカドタカコ]
栃木県生まれ。劇やミュージカルの脚本や、合唱組曲の作詞多数。元小学校教員。日本演劇教育連盟全国委員
松永禎郎[マツナガヨシロウ]
東京都生まれ。東京芸術大学卒業。ラジオ、テレビの仕事を経て、現在の仕事に入る。第10回サンリオ美術賞受賞、「しまふくろうのまんと」(小峰書店)でサンケイ児童出版美術賞、2010年児童文化功労賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kikuyo
26
広島・長崎では韓国、朝鮮の人も被爆し3万人もの人が亡くなったことはこの絵本で初めて知った。被爆後韓国へ帰国し、厳しい人生を送った主人公と日本人医師との交流を描く。武夫くんと神社の森でどんぐりを拾うページは、淡くやさしい黄色のトーンで印象的。どんぐりは生命力と平和と友好の象徴だ。「大地からの悲しみをすい上げたどんぐりは、手のひらの上でころころところがると、いたんだ胸をあたためてくれました」2016/10/10
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
11
交流会【テーマ どうやって選ぶ?戦争と平和の本】2018/02/20
ヒラP@ehon.gohon
11
中学生の読み聞かせ絵本の候補に選びました。毎年、7月には、戦争、平和に関する絵本を読み聞かせしています。子どもたちには遠い昔の話を、いかに伝え、いかに繰り返さずにいられるか、絵本を選びながら考えさせられます。2017/06/06
北本 亜嵐
10
お気に入りさんのレビューを見て、読んだ本。広島で多くの人が被爆した中、韓国・朝鮮の人の被爆や亡くなったことは知られていません。少年時代を広島で過ごして被爆した韓国人と彼を最期まで支え続けた日本人医師の交流を書いた絵本。「命あるものは、いつか必ず命をとじる日がきます。でも、殺されるために生まれてきたのではありま せん」日韓両国で育っているどんぐりの木は核兵器社会の現代に対して、静かなメッセージになっているのかも…。2014/10/22
遠い日
9
広島の原爆のもうひとつの側面。朝鮮の人々に、こんな関わりがあったとは。戦争の深い深い傷を感じる。どこまでも、いつまでも解決しない痛み。それを受け止めて、手を繋いだ人々の清らかさ。広島のどんぐりが心の支えとなった物語。2017/05/26