内容説明
舞台はN航空―一見、華やかに見える客室乗務員の過酷な労働実態、「健康を返して!」「子育てしながら飛ぶ私たちから仕事を奪わないで!」―切実な声がほとばしる。会社による組合分裂と客乗組合(第一組合)への不当な差別のなかで、客乗組合員の濱砂ゆりえと若き第二組合員・水上菜摘との間に心のふれ合いがはぐくまれてゆく。
著者等紹介
井上文夫[イノウエフミオ]
1940年宮崎県生まれ。作家、日本民主主義文学会会員、元日本航空労働者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ハッカ飴
1
すごくよかった。航空労働者、とくに昔でいうところのスチュワーデスさんは華やかな仕事とばかり思われるけれど、実に厳しい仕事なんですね。労働者をこんなに使い捨てにする社会に憤りを感じます。あと、憲法9条が空の安全にもつながっているなんて。。。読み応えがありました。2010/06/11
blancpage
0
CAさんたちの日頃の仕事ぶりと、表面上からは見えない過酷さがよくわかります。 最近は格安航空会社もどんどん出てきて、さらに厳しいものになってるのではないかと他人事ながら、ちょっと心配してしまいます。 飛行機を利用する機会があったら、せめて社交辞令でなく心から「ありがとう」と感謝を伝えたいと思います。2012/07/09