内容説明
お父さん、お母さん、「子どもの生をいとおしみ共感する心」をもっていますか?弱さも未熟さも、いまを懸命に生きている子どもの大切な一部です。思春期の「子どもに深い愛と信頼を」と呼びかけたロングセラーの新装版。
目次
1章 ある登校拒否の事例から
2章 自立しようとするから揺れる思春期
3章 思春期の「甘え」と「退行」
4章 思春期の頭と心の発達
5章 「言語化」の力と「自己中心性」からの脱皮
6章 葛藤をのりこえる力
7章 自分を愛し信頼する心
8章 「甘やかされたダメな子」論をのりこえる
9章 子どもに深い愛と信頼を
著者等紹介
高垣忠一郎[タカガキチュウイチロウ]
1944年高知県生まれ。1968年京都大学教育学部卒。立命館大学大学院応用人間科学研究科教授。臨床心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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青蓮
31
私にとってはお守りのような本。過去には私も様々な葛藤、苦悩がありましたが、いい大人になってもまだそんな部分を引き摺ってる所があって、悩んだ時には高垣さんの本を開いています。思春期に高垣さんの本に出会っていたら、もっと生きやすくなっていたのなかと思ったりします。また折を見て読み返したい本です。2015/04/30
みるくるみ
6
思春期を遠に過ぎた私ですが、この本を読んで少し救われた思いがしました。今はもうその頃の記憶がすっぽり抜け落ちてしまうほど、自分の過去を肯定することなく大人なってしまったんですが…こんな風に揺れつ戻りつしていいんだ、こういう生き方もあるんだってこと、もっと早く知りたかった。だからこそ、いろんなひとにもっと読んでほしい作品。子どもの非行や登校拒否は大人に対する問題提起であって、きっと自分自身の殻を破るための不器用な手段。自分を受け入れて見守ってくれる大人がいるだけでも、子どもにとっては心強いもんです。2014/10/22
すずめ
2
講演会に参加して、わかりやすかったから買った一冊。辛く苦しい当事者とその母を支えてきたひとらしく、父的かつカウンセラー目線で丁寧に、子供との向き合い方や、子供の自己肯定感の育み方、社会の在り方について書いてあります。 さらっとしてるのがいいと思います。2013/05/08
Daiki Kishida
2
心から泣けた本。訳ありの人にとっては聖書みたいなものだなー。2012/05/21
TOMTOM
1
初版はこんなに古かったのか、と読後に気づく。だから子どもの育ちの普遍的な部分は変わらないんだなあと実感。2018/01/19